ムジナモ

早坂 誠|2023年4月10日

宝蔵寺沼に自生しており、今の時期、越冬芽から目覚めて水面に上がってきたムジナモ・・・
実際の宝蔵寺沼の様子。
「宝蔵寺沼ムジナモ自生地」は文化庁の史跡名勝天然記念物に指定させているこの場所に
特別に案内していただき沼の様子と現在のムジナモの様子を確認した。

ムジナモの自生地であるこの場所の名称は水生植物を仕事にしている以上聞いたことはある。
しかし、頭の中のイメージは、古いお寺の池のような場所にひっそりと生育しているという
景観を長い間想像していたためその違いに、以前から理解していた自生地と今見ている自生地が
同じ場所だということも忘れるほどであった。

経緯として・・・しばらく前にメールにて、
以前出演した番組の担当者の方から、今度ムジナモの紹介をしたいので、手に入りますかという
一通のメールから始まった。
以前は時折販売もしていたのだが、種の珍しさに関係なく、水槽での使いずらさや、育成の困難さから
しばらく見ることもなかった。

いざ手に入れることとなり、各方面に当たってみたものの不発。
そこで、たまたま相談していた、研究者の先生から連絡があり、
「自生地での調査に来ている、以前手に入れたいとのことでしたが、まだ欲しいですか?」とのこと。
その流れで二段階のご紹介があり、行きついたところが保存会会長さんである。

とても親切に案内していただき、沼と思っていた湿地が、掘り上げ田として昔は稲作を
行っていたことや大雨が降り、ムジナモが流れた時は、皆で拾い集めたこと。
越冬芽から浮上するときの発生が場所によって
差があること。春先は藻類などの付着からか茶色の草体が
時間の経過できれいな緑色になること等今まで知らずにいたことを、
とても親切に説明していただき爽快な天気も加わり非常に貴重な時間を過ごした。

最終的にムジナモ自体は元会長さんのお自宅を訪れ、
維持をしていた個体を分けていただき撮影も問題なく乗り切ることが出来た。
ちなみに
探していた途中に同業の知り合いの方からも手に入れたとの一報。
いただいた個体も十分な量と状態。
必要な時に必要なものが手に入る。
周りの支えがあっての今があると実感した出来事。

writer ライター

早坂 誠

早坂 誠

「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。
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早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。
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