奥深い蟻

早坂 誠|2020年3月8日

そろそろ、道に蟻が出てくる時期。
幼少のころはアパートの下の公園で
良く蟻を見かけては巣を破壊した記憶がいまだにある。
アリをつぶすことも全く躊躇せずの子供時代。
そういえば
あの当時を思い浮かべると2種類の蟻がいた記憶があり、
本当に一列に乱さず歩いていた茶色の小さい蟻と
大きめで色が黒っぽい、茶色に比べると運動能力がある蟻である。
今にしてみたらクロヤマアリとヒメアリの仲間であると思う。
最も身近な生物として存在している昆虫だが
世間では、害虫扱いになることも多い蟻、
会社のスタッフで蟻の飼育を行っている子がいるが、
飼育してみると異常という言葉が大げさではないほど、
規則正しく社会秩序を守り集団生活を送る蟻に驚くことが多いようである。
その瞬間、飼育したい衝動に襲われたが、後々のことを考慮して、現在は保留中である。
そんな蟻たち、日本にも実際相当数の種類がいるようで
様々な場所での生態的地位(ニッチ)でも食物連鎖の底辺を支える重要な役割を果たしているのだと思い、
ここ最近では意図的に踏まないように避けて歩くようになったのも年の功であろう。

富士山の五合目で列をなしていたクロオオアリ。
彼らもまた、この社会の法律を守って皆で力を合わせて生きているのである。
懸命に生きている姿。それを見ていると
安全と安心をかなりの高いレベルで守られている私たちは、
この環境の中でもっと生きていることの喜びを感じないと、
なんともったいないことか・・・と思おうと今回思った次第である。

writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。