魚を飼育する楽しみは人それぞれ。魚の立場になって考えてみると、
自然の中で、常に捕食対象の中で生き抜くことがよいのか?
人間の管理下に置かれて、程よい環境の中で、食料には困らない環境が
良いのか?と時折考えさせられることがある。
どこにでも自由に行き来できる自然環境。環境の変化が日常である中で、
自然の水中空間で生きる魚の写真は
生命の力強さがどこかで表現されている。
飼育環境においては常に安定した、
または変化させられる水質環境を再現できること
もあり、魚本来の発色や繁殖までも可能としている。
しかし一方では、機械に頼っている飼育環境ゆえに、
電気トラブルがひとたび起きると、翌日には生存すら危うい環境ということになることも
時折ある中で、せっかく飼育している以上は私たちが眺めて、
気分がよくなる水槽を望むのは誰でも一緒。
魚が健康に育つ環境であっても水草が健康に育つとは限らない。
一方
水草が健康に育つ環境であれば、魚は健康に育つ。
という定義が私自身のなかではある。
(魚が水草を食害するとか、水草が育つ環境とは違う水質を好むなどという例外を
言ってくる場合は問題外)
美しく繁茂した水草水槽の中で自然界と同様の動きや発色。繁殖に至るまで、
空間制限のみ許してもらって、魚に対しての感謝と、楽しさの提供を作り出す喜びは
まさに 室内でできうる最も楽しい遊びの一つ となって、返ってくる。
そのような観賞魚飼育。今回映っている魚は
人に手によって体色を変化させた、いわゆる “改良品種” ではあるが、
色合い、ヒレをを広げた時の優雅さ、卵胎生という形をとる繁殖の楽しさなど、
観賞魚として存在しているのでは思わせる魚の一つでもある”セイルフィンモーリー”
せめてこの環境の中で、気分良く泳いでください。という気分。