牛の息づかい

早坂 誠|2019年2月11日

毎日の仕事内容が繰り返しではないことの面白さは日々感じてはいるが、
仕事なのか趣味なのかの境界線も今ではほぼ無くなっている。
以前でも現在でも観賞魚や水生植物は店舗においての販売の中心となっていが、
その他の動植物の仕事も定期的に頂いていることで新しい経験や発見がある。
その結果として知識の蓄積となり、
次の新しい仕事を頂ける結果となっているのかもしれない。

新しい発見は楽しいことが多い。特に興味のあるものに対しての発見は、
手元に残るものが無くても気持ちがワクワクする。
その「新たな発見」を引っ張って来れるか来れないかは
性格や年齢などに影響することがあるのではないだろうか?
それと、仕事と趣味のが一つの枠の中に収まるということが
引きを強くしているのかもしれない。
私の性格上なのか、最近は家族で何かの行動をとるときでも
「これは仕事の肥やしになることか?
最終的に(色々な意味で)利益が得られることか?」
と考えて判断をすることが多いと思う。

つまり、限られた時間の中で、どこかに出かけたときに、
どうすればよいかの判断基準となっている。
根っからの仕事人と思われても仕方がないが・・・
もう一つ、何処かに出かけたときでも、
目的を持たないスケジュールを組むことは新しい発見に一役買っている。

次の目的を持たないことで、思わぬ「新たな発見」が手に入ることもあるかだ。
沖縄北部をレンタカーで走っているときに目を引いた。
「大闘牛大会」
日時には1月1日午後1時に始まるという案内。
それを目にした31日。こんな機会はそうはない。
これも立派な生物関連の出会いである。

翌日場所を調べて、いざ会場へ。
わずかな遅刻で到着したものの村営の闘牛場での封切りには間に合い、
牛の熱気が伝わりそうな距離感で観戦できたこと、
今後はそうそうないかもしれない。

1t近くに達する牛たちの戦い。日ごろ見なれない変わった牛の名前。
牛を闘争心をあおるためのような掛け声。
負けを認めたときの牛の足取り。
正面からの戦いだけではない戦術。
角と角を互いに絡ませながら身動きが止まる瞬間。
実は、互いの牛たちは、相当な力で向かいあっているのであろう。
内から伝わってくるエネルギーが一瞬の力関係の差や、気迫や、
気のゆるみなどから崩れていく一瞬。

まさに格闘と呼ぶにふさわしい空気感が、牛や人々から押し寄せてくる。
わずかな時間の中で、この場所でしか味わることのできない感覚は
旅行での充実感を増してくれる。
隣で焼きそばを無心で食べる息子には、まだまだつたらわない・・・・

おわり。

writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。