今更ながらですが、自分のおせちへの思いを書いてみようかなと、、、、
子供の頃、父方の祖母の家に1月1日父の兄弟大人12人子供12人が集まり大人の部屋、子供の部屋に分かれ、盛大に食べた思い出があります。
もちろんお年玉も楽しみでしたが、従兄弟達がみんな集まるのも年に1回だったので、
とても楽しかった思い出があります。
確か中学生くらいまで続いた記憶があるのですが、祖母を手伝いに行くという思いは無く、
ただお正月を楽しみにしていました。
いくつか、覚えている料理を再現して、従兄弟兄弟に受けた年もありました。
その後、料理の道に進み、自分でおせちを作り始めたのは、
有元葉子先生に「おせちは和食の基本が全て入っているから、作ったら?」と言われ、
少しずつ作り始めました。
その年の流行りやマイブームのメニューもあるのですが、
黒豆、田作り、数の子、七福なます、煮物、叩き牛蒡は必ず作ります。
1)黒豆は、単純にお豆をコトコト煮るのが好きで、しわを寄せずにふっくら炊くのが好きです。ただ、甘さは大分控えめで、汁ごと飲んでも美味しいくらいの甘さにしています。
辰巳芳子先生の炊き方を参考にしています。
今年は、東和の若い有機無農薬の生産者から、「丹波」を買ったのですが、
乾燥の状態でやや細長く、煮上げた時には平べったい黒豆でした。
年明けに彼に聞いたのですが、彼のおばあちゃん曰く、これが従来からある丹波だということで、、、、、、今度そのおばあちゃんに話を聞いてみたいと思いました。
いつもの丹波より、色艶が少なく、濁った感じに仕上がったので、来年どうするか、
悩むところです。
2)田作りは、有元先生の本で作っているのですが、近年はナッツを混ぜるようになりました。
3)数の子は、父がお正月用品の中に入れてくれるので、30日に家に戻ってから、
水に戻し、紅白を見ながら皮を剥き、鰹節たっぷりのお出汁に漬けます。
家族に魚卵好きがいるので、残ることはまずありません。
4)七福なますは、ポン酢味だったり、胡麻豆腐ベースだったり、いろいろですが、
必ず7品にこだわります。
5)煮物は、一つづつ煮るのでは無く、同じお出汁で、白い物から火を通します。
これも必ず7品にします。
6)叩き牛蒡は、元々自分がすごく好きで作っていたのですが、
東和の武藤千代子さんの牛蒡は太いのですが、香りが良くとても美味しいので
ますますはずせくなりました。
胡麻だらけの砕け牛蒡で、担々麺を作るのが、お正月明けのお昼ご飯の一つです。
7)もう一つ、こちらで 購入して入れているのが、4色餅です。
有機農家に生まれた若い女性農業者が、作っていて、可愛らしいし、
色々なお餅の味が楽しめるので、良いと思っています。
いつもの食事を作る時も 食べる人を思って作りますが、
おせちは新しい年を思って丁寧に作りたいと思っています。
あと、こちらでは、ストーブを焚きながら料理をするので、
黒豆などはほとんどストーブで作りました。
ますます、薪ストーブが欲しい今日この頃です。
writer ライター
![樋口 陽子](https://johin-club.jp/assets/uploads/2017/08/higuchi_profile.jpeg)
樋口 陽子
生業 料理人
好きなこと 寝ること、食べること、
本を読むこと。好きな料理 発酵食品(漬け物とか、梅干しとか、味噌とか)
マイブーム 着物
好きな家事 アイロンがけ
好きな風景 修行した仏アルザスの小村に続く道のカーブを曲がったときに見える村
北海道然別湖の蒼い湖面・星野道夫さんのアラスカ
好きな作家 宮部みゆき、D・ギルマン、池波正太郎、河惣益己、小野不由美など
いつも聞いているのはJ-WAVE(もうちょっと音楽をたくさん流して欲しい)
やってみたいこと サハラ砂漠縦断