Harris Tweedに思うこと

LM|2022年9月29日

すっかり秋らしくなりましたね。
日が落ちても少し窓を開けていると涼しい風とともに虫の声がきこえて、
とても落ち着いて作業できる秋の夜長をすごしています。
夏の疲れが少しずつ癒されて、旅に出たい気分がふつふつ。

9月は、世界的に改めて英国王室と伝統の素晴らしさに目を見張り、
タータンチェックに心奪われた方も多いのではないでしょうか。
私は今日もアトリエでHarris Tweedを仕立てています。

昔、トラッド(アイビー)ファッションを学んだ師匠は、
石津謙介氏(VANヴァンヂャケット)のもとで共に日本にアイビーブームを巻き起こした方で、
装いのTPOにうるさく(笑)、アイビールックの本から飛び出してきたような着こなし、
衣食住にもこだわり、生きるファッション辞典のような、本物の服飾を教えて戴いた大師匠。

私は、ヨウジヤマモト、コムデギャルソン派でしたけれど、それも笑顔でいつも褒めて下さった。
ふと、その方なら、エリザベス女王の国葬における礼装正装をどのようにおっしゃるだろう。
服飾評論家のアヴァンギャルドな師匠もどのようにおっしゃるだろう。
想像しながら、お年を召したお二人にお会いしたいなと思いました。

久しぶりのハリスツイードは、厚く重みもあってチクチクしますし、
裁断するとたくさん毛羽が出ました。
これぞ伝統のウール、そうだ、これだった!と思いました。
私たちは「素」を加工して洗練といい、そちらに慣れすぎていたのです。
色づかいといい佇まいといいその品格の高さにうっとりしています。

writer ライター

LM

LM

モード評論、アパレルMDを経て独立。
約10年の山暮らしを経て、東京にUターン。
天然素材の服と雑貨のアトリエを運営。

HP: アトリエ「&R」
http://and-robe.shop-pro.jp/
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モード評論、アパレルMDを経て独立。
約10年の山暮らしを経て、東京にUターン。
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