七十二候とは、古代の中国で考案された季節を表す方式のひとつ。二十四節気を、さらに3つにわけた期間のことで、気象の動きや動植物の変化を知らせる言葉になっています。
こちらのシリーズでは、古来から四季と共に生きてきた先人たちの知識を学びつつ、季節それぞれの変化に心を寄せていきたいと思います。
新暦ではおよそ2月24日から2月28日頃の時期になります。
薄ぼんやりと霞(かすみ)が靆(たなび)き、山野は趣がある情景になります。
冬の厳しい寒さは和ぎ、かすみのようにぼんやりと、春の訪れが感じられるような頃合いです。
そして里では、そろそろ「野焼き」がはじまります。
牧草地では、野焼きをすることで灰が牛や馬たちの、大切な飼料となる草の成長を
促し、土手などでは、野焼きのあとには「わらび」「ぜんまい」などの春の山菜が
顔を出してきます。