緊張感

早坂 誠|2021年4月18日

先日、全国民がご存じといっても過言ではない方に対して、ネット配信の番組でアクアリウムをレクチャーする機会があった。
ふと・・・10年前であれば程良くない緊張感に押しつぶされそうになるのを必死でこらえながら説明しているのだろうと想像した。
それから、今現在に至っても程良い緊張感は常にあるが、そのひと昔のこと。
もともと緊張する性格の私は学校での講義で話す機会を得て、時に来るあの緊張感に必死に耐えていた。
皆の目線がこちらに向かってくることに対してかと思きや・・・その当初調べた知識では、
「次の行動に備えて、心拍数を上げて素早く対応できる体の本能的反応」という安心材料を得た半面
「浅学のための恐怖感からくる緊張」 という一面もあることを思い出した。
つまり知識が不十分であるにも関わらず、教えることへの恐怖からくる緊張である。
別な目線でいえば準備不足ということかもしれない。
それをどうとらえるかは自分次第。
次に向けての準備を念入りにすることで多少恐怖心から解放されるかもしれないが、
完ぺきなことなどありえない。
そのような中で、当時、就職窓口の教務の先生から「自分のことは棚に上げて学生に教えて頂ければ良いです」
という言葉が響いた。ある意味救われた気持ちにもなったことを思い出した。

年齢に伴い失敗を繰り返しながら技術や知識や対応力を身に着けていくと、
予想値の正確さも多少身につくものだと思うこの頃である。
今に戻り・・・そのアクアリウム番組では手のひら大のボール水槽に景観と生態系を作るものであったが、
えらく楽しそうに作られていたことは結果としてこちら側の努力と経験値の反映だなとつくづく思った瞬間であった。

もうすぐ新しい年度の授業が始まるのだが、他の仕事が立て込み、完全な準備不足。
今から適度な緊張の中、迫りくる授業開始をどう乗り越えようかと
・・・適度どころではない緊張が走ってきたようだ。 

その忙しい原因の一つであった水槽。きれいな状態の裏には多くの努力が隠されているのである。

writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。