ところ天国

早坂 誠|2021年3月8日


幼少の頃はところてんの感触と匂いが必ずしもおいしいと感じなかった。
口の中に入った時のあの舌ざわり、からしと汁の独得な辛みと酸っぱさ。。。
今になってはこの世で食べられない食べ物は生カキのみだと決めている私でも
子供のころは嫌いな食べ物といえばすりおろしたトロロ・メロン・ケーキという組み合わせ。

しかし本当の意味で食べたくないものはすりおろしトロロぐらいなものであった。
食べた後の口の周りに感じるかゆみと違和感。
一度親の帰郷先で周りに進められて食べた後に押し寄せてきた腹痛と嫌悪感で
、一人薄暗い部屋で布団の中に入り天井を見ていたころが懐かしい。
そんなトロロも今では好んで食べる食べ物。

そのような好き嫌いの中でところてんは食べられるが、好きではない程度の食べ物であった。
年齢を重ねて、いつからかおいしいと思い始めたのか、
記憶の中でもあいまいな感じだが、FUJIROCKのところ天国にはいつも惹かれていた。その名称に・・・・・・
人の多くは、外部からの情報イメージによってその中身の良しあし、
好き嫌いに直結して影響を与えるものだと思う。
好きな音楽の居場所で見かけた名称で、それまでさほど好まなかったものを好むようになる。
なんだか素晴らしい。
1杯¥700ほどする「ところてん」 
10秒で食べ終わるくらいの量だが、そこは良ーく味わって・・・
これが本当においしい。
日本人に生まれてよかったと思えることの一つに入れておこう。

writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。