クスノキ

早坂 誠|2019年6月12日

特にここ最近
職業を聞かれると、なんと説明してよいか迷う頃が多くなった。
簡単なところで「熱帯魚ショップ」という響きが一般的だろう。
もしくは魚屋。ただしこれはなかなか誤解を得られやすい。
食べ物屋ではないのだから。

ところが、お客様の会話。
例えば今どこにいるかを電話口で説明するとこうなる
「今魚屋にいる」「いま金魚屋にいる」 んーーー確かにそうだな。
それがわかりやすい。
逆にお客様から聞かれたときは「水生植物・水草とそれに合う小型魚やいきものを
扱う店です」という説明をすることが多い。
確かに的を得ているのだが、もっと簡単に伝えられる言葉はないのだろうかと
時折思うことがある。
ちなみに起業する直前、店の名前に何かわかりやすい前振りの言葉を考えたときに
「水辺の動植物」という言葉を入れたいと思い、
当時のお客様で、高校で英語を教えていたアメリカ人講師の方にお願いをして、
「life at the water’s edge」 という言葉を見つけて頂いた経緯がある。
今でもその言葉はお気に入りの言葉であり当時の記憶が思い出される。
それから15年を過ぎた今。
仕事の幅が広がり販売のみならずに色々な生物に関わっている。
現在私のデスク周りには、クラゲやタコ、ワムシなどがいて、
もはや熱帯魚屋という言葉が当てはまらない。


しかもこの幼虫はアオスジアゲハの幼虫で、撮影依頼のために採集してきて育成した
結果、もうすぐ蛹になる終齢幼虫である。
こういった生き虫は案外手に入れることは何とかなる。
ただしそこからの育成に手間がかかるものだ。
食材はクスノキなのだが、予算内での安定供給が思った以上に簡単ではないが、
このようなことは慣れっこ。
常にこの状況を楽しく感じて、色々なことに対応することも
仕事の一つとしていれば、先は開ける。
しかし、初齢から終齢になる食欲とスピード感には恐れ入った。
自然で生きる力である。

writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。