ここ20年ほど クリスマスにターキーを焼かせていただいているお宅があります。
本人がクリスチャンで、ずっと焼いていたものを引き継ぎ、ここ10年くらいは任せていただいています。
極意?は いろいろあるのですが、スタッフィングについては 私は他のローストチキンにも 一部 参考にしています。
ターキー自体は あまり味も無く、パサパサした、、という印象を持っている方も多いと思うのですが、(私もそうでした)10年ほど前にアメリカの方から 前日に砂糖と塩と白ワインと水でマリネする という事を聞き、それ以来は 胸肉もしっとり焼きあがる様になりました。
(他のアメリカの方から、こんなに美味しいターキーは 初めて食べたと言われた事もあります。)
スタッフィングも前の日に作ります。ニンニクと玉ねぎを炒め、和牛ひき肉、鳥レバー、ベーコン、天津甘栗を順繰りに炒め、最後に松の実という(多分)ターキーより高いスタッフィングです。干し柿を入れた年もありました。
で、当日、キロ数にも寄るのですが、あまり大きいとオーヴンから 出し入れが大変なので、ここ数年は12kg程度で、今年は10kgでした。
玉ねぎ、人参の皮、ブロッコリー、カリフラワーの芯などを敷き、
ラウデミオというこれも非常に高価なエキストラバージンオリーブオイルをたっぷり敷き、
スタッフィングを詰めて塩、胡椒をしたターキーを乗せます。
で、また上からラウデミオをたっぷりかけて、175度のオーヴンに入れます。
1時間ほど 表面を焼いてから覆いをかぶせます。甘いお酒もかけます。
コアントローだったり、グランマルニエだったり、
今年はブランデー漬けのフルーツの液体の方(フルーツはスタッフィングに混ぜました)とメープルシロップでした。
首が入っているので、それは 香味野菜を一緒にブイヨンを取ります。
2時間くらいですが、ちょっと煮詰め気味にします。
途中、30分から1時間毎にラウデミオとブイヨンとお酒をかけます。
その時 向きも変えます。途中から 焼き汁(グレービー)が天板から溢れるので、少し取り除きます。
今年は5時間ほどで焼き上げ、最後に温める時、覆いを外してきっちり焼き色を付けました。
グレービーは煮詰めて、油を引いて仕上げます。
切り出すのももちろん私です。鳥はどこに骨があって、どこに関節があるかがわかっているので、
普通の包丁で切り出します。
そして、ガラをもらってきて、数日はターキーとキャベツのスープで暮らすのが、定番です。
writer ライター
![樋口 陽子](https://johin-club.jp/assets/uploads/2017/08/higuchi_profile.jpeg)
樋口 陽子
生業 料理人
好きなこと 寝ること、食べること、
本を読むこと。好きな料理 発酵食品(漬け物とか、梅干しとか、味噌とか)
マイブーム 着物
好きな家事 アイロンがけ
好きな風景 修行した仏アルザスの小村に続く道のカーブを曲がったときに見える村
北海道然別湖の蒼い湖面・星野道夫さんのアラスカ
好きな作家 宮部みゆき、D・ギルマン、池波正太郎、河惣益己、小野不由美など
いつも聞いているのはJ-WAVE(もうちょっと音楽をたくさん流して欲しい)
やってみたいこと サハラ砂漠縦断