50代も後半にさしかかってから、自分と向き合う時間を持つようになった。
私はどんな人として最期を迎えたいのか。
自分のこと、ひとつひとつ紐解いて、逆算する。
鏡に向かってじーっと自分の顔を見る。
随分と歳を重ねたもんだ(笑)
年齢を重ねて良くなったと思うことのひとつが、
寛容になったこと。
人間関係においては、程よい間合いがとれるようになった。
それは、自分にとって大切なことが見えるようになったからだと思う。
孔子の教えに中庸という考えがある。
同化しすぎるのでもなく、全く否定するのでもなく、
極めて自然体にほどよい状況に心の中を保ち相手と向き合うこと。
意識したのは、
コントリピューション(貢献、役割)
私の役割ってなんだろうと心に留めること。ウィットなことを求められたら厳しいけど、
すこしでもポジティブな存在になれたらうれしい。
数日前の嬉しいこと。
10時間弱の長い飛行機の旅で、窓際にグループ旅行のフランス語を話すスイス人マダム、
中央には恋人と離れた席になったフランス語話者の男性と並ぶ3人席になった。
2人は初対面と疑問符がつくほど話が弾んでいる。
でも、時折通路席の私にマダムが気を遣い英語で話しかけてくる。
「ほっといてくれてもいいのに」と内心で思ってはいたが、幸い羽田発の便だから、
日本のことを話題にすれば話せると考え会話に参加した。
3人とも英語母国語ではないので、単語を探しながらの会話。
紅葉がミラクルだったとか、食事がアメージングだった、
ホテルのおもてなしがアンビリーバブルと彼らの旅行談が尽きず、
更にシートベルトサインが消えると彼の恋人も会話に交じることも。
彼らの旅行談は感嘆の言葉と共に、
地域性や文化など彼らの国と比較した興味深い話で、私は相槌を打ち聞き手に回った。
結果嬉しい誤算。私は彼らから多くの日本のことを学びました。
年々旅行が億劫になってはいますが、
初対面でも気取らず会話に参加するようになったのは海外生活の経験が活かされているのかな。
経験が今の自分を作ってくれていると考えると歳を重ねているのもいいこと。
小さく前進する気持ちを持ち、来年も今のままの私でいようと思います。
みなさま よいお年をお迎えください
写真は上から:UAE建国54周年「イード・アル・エティハド」を祝う国旗 ドバイモール
ドバイ ボードウォークの靴を履いた鳥のオブジェ
ドバイ スーパーのユニークなディスプレー
writer ライター
こにし あい
ジョージア州→カリフォルニア→ミシガン、米国期間限定生活後
東京で暮らし。モスクワ→ふたたび東京
元料理研究家の嗅覚で、美味しいもの探す日々。
料理の感性を磨ける食べ歩きと、出会った味を再現するのが好き。








