専門学校で浅学の私が何とかして教えている授業がある。
当然ながら昨年の知識は当年ではブラッシュアップしていかなければならない。
極力新鮮な情報を届けるのも講師の役割だと考えている。
授業の一つにビオトープの話をする授業がある。
ここでいうビオトープとはよく巷で言われる「ビオトープを作りましょう」といって、
スイレン鉢を用意する。
果てには発泡スチロールで作れます。と言っている方たちのビオトープとは別物で、
(それ自体は否定しないが、本来の意味のビオトープという言葉を理解していると、
「ベランダで簡単にビオトープを作りましょう。」とは言えないことに気づく)
野生生物が生活できる生息空間を解説している。
その中で毎年変わらず、学生に説明する植物がある。
空地に生えるセイタカアワダチソウがそれであり、
強いアレロパシーの影響で、他の植物の生長を抑制させることが可能なため、
空地一面に繁茂している情景が思い浮かぶ。
学生には空地があってキク科のような草体をしていたら
この植物だから覚えるようにと伝えてきた。
ところが・・・ところがである。
家のそばの空き地で確認した時に遠目から見るとセイタカアワダチソウであるが、
近づくと何となく雰囲気が違うことに気付いた。
その後、調べてみたところ
オオアレチノギクとヒメムカシヨモギ
という似た植物が存在しているわけで、
花芽が無いと一瞬では判断ができないこともその時に判明したありさまである。
いやはやこの先も常に学習だと痛感した出来事。
writer ライター
早坂 誠
「水辺の動植物」の販売・管理・展示を行う
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。
有限会社エイチツー 代表
ビオトープ計画・施工管理士
愛玩動物飼養管理士
観賞魚飼育管理士
著書「水草水槽のススメ」
関心事:音楽と生きもの。自家製梅干し。サンマの塩焼き。