ことばの食卓/武田百合子

こみちの本棚 1冊目

はじめまして。野原こみちです。
いろいろ作ることを生業としていますが、
気分転換に本を読んだり、映画を見たりすることが好きなので、
こちらでは、良いなあと思った本のことを書いていこうとおもいます。

まず第一回目は、武田百合子「ことばの食卓」。

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武田百合子さんは「富士」や「ひかりごけ」の小説家武田泰淳の奥様ですが、
ご自身も何冊か随筆を書いています。
中でも、富士の山荘で暮らした年月をしたためた
「富士日記」がいちばん有名かと思いますが、
わたしがもし、武田百合子さんの本を読んだことのない方に会ったら、
この「ことばの食卓」をはじめに読むことをお勧めしたいです。
武田さんは、恐らくその時代の女性の中では珍しいタイプの女性だったのでは、
とわたしは本を読むたび思います。

客観的に物事をとらえて、こどものように素直に文にする。
ときどき、はっとするほど生々しく情景を描写するときがあって、
それが読んでいて心に突き刺さります。
普通の人が、ついついオブラートに包みたくなるような、
そういう「生々しさ」があるから、わたしが生まれるよりもずっと前の時代の一瞬、
武田さんが子供として目にしていた日々の風景を、
本当に自分の目で見ているように錯覚する。
そんな気がします。

この先、何度もなんども読みたい一冊です。

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