大人の気まま旅 Vol.5

宇都宮散歩

念入りに計画をした「旅行」とまではいかないけれど、その時の気分や季節で場所を選び、自分の感性のまま出かけ、歩く。
そこでの出会いを楽しみ、心を縛るものからの開放感を味わう。
そんな小さな旅のあれこれをご紹介します。

栃木県宇都宮市

最寄駅:JR東北本線(宇都宮線) 宇都宮駅下車

今回の「大人の気まま旅」は、都心から快速や新幹線を使えばあっという間に着いてしまう栃木県へワンデートリップしてきました。日光や那須などの有名な観光地も魅力的ですが、この日は日帰りで気ままに・・・という事もあり、奥深い歴史や文化に触れながら、グルメも魅力的な県央の「宇都宮」や「鹿沼」エリアを散策することにしました。

この日、一番はじめに訪れたのは、古くから外壁や土蔵などの建築資材として用いられ、アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトが、帝国ホテル旧本館(東京)に用いたことから、脚光を浴びるようになったとも言われている「大谷石」の採掘の歴史が分かる資料館「大谷資料館」を訪ねました。JR宇都宮駅からバスに乗り、宇都宮市街を通り緑豊かな里山の風景を眺めながらわずか30分余りで最寄のバス停に到着。

歩き出すと、すぐに大谷石を切り出した山肌が見えてきます。緑とサンドベージュの色のコントラストがなんとも美しい。

さて、大谷資料館前に到着しました。お天気だったこの日、歩くとすぐに汗になる気温でしたが、資料館の入り口付近からひんやりとした風が・・・
早速入ってみましょう。
まず、入館案内をすぎてすぐに驚くのは、館内の涼しさ。平均温度はなんと、8度前後だということです。そのはずですねひんやりとしていて
5分もすると羽織るものが欲しいくらいに体が冷えてきます。(夏だと言ってもノースリーブのままだと寒いです)

内部は、広さ約2万平方メートル、平均地下30メートル、最も深いところが60メートルという巨大空間が広がります。

各所に採掘の模様や、アートを施したブースがあり、全体の迫力と暗闇の中での幻想的な演出や雰囲気にのめり込んでしまいます。

ゆっくり館内を見学したあとは、冷えたからだを少し元にもどしながら隣接するカフェで一息。ここには大谷石で作った雑貨なども販売されています。

さて、日帰りの旅なのでちょっと欲張りなスケジュールですがこの後も、是非行ってみたいところがあるので
先を急ぎます。バスで東武宇都宮駅方面へ向かいました。
目的地は宇都宮市の中心部に圧倒的な存在感をもたらしている「二荒山神社」です。以前から宇都宮へ来るたびに一度お参りしたいと
思っていながら素通りしてきたので、今回はどうしても訪れておきたかったのです。

さて、神社の歴史について:(二荒山神社ホームページより)
二荒山は県都宇都宮市のほぼ中央にあります。昔は小寺峰(現在社殿のある臼ヶ峰の南方・馬場町交番付近)と臼ヶ峰の二峰を持った小高い荒山でした。山姿からして瓢型の墳墓であったと言う学者もいます。江戸時代に街の割替えが行われ、山は二分され真中に道路が設けられて、小寺峰は次第次第に削られ今日その原形を全く失い、標高約130mの臼ヶ峰のみが残っています。
二荒山神社は大変歴史が古く、第十代崇神天皇の御代に遡ります。当社は何度も火災にあい、近世に入ってからも天正13 年、安永2 年、天保3 年、更に明治維新の戊辰の役と4度もあって古い記録のほとんどが焼失しています。現在残っている社記には、第16 代仁徳天皇の御代に毛野国が上下の二国に分けられ、御祭神豊城入彦命の四世孫奈良別王が下毛野国の国造に任ぜられます。この時、祖神である豊城入彦命を荒尾崎(下之宮)に祀ったのが始まりで、その後承和5 年(838)に現在の地、臼ケ峰に遷座されたと伝えられています。
延長5 年(927)に政治のよりどころとして完成した延喜式・神名帳には「下野國河内郡一座大 二荒山神社 名神大」と記載があります。栃木県内唯一の名神大社として「お明神さま」「ふたあらさん」の名で広く親しまれ、篤く崇められてきました。平安から鎌倉時代には各々の国で最も格式が高いとされる神社を一之宮としました。二荒山神社もまた「下野国一之宮」とよばれ、宇都宮という地名はこのイチノミヤが訛ってウツノミヤになったという一説があります。
宇都宮はこの二荒山神社を中心に、平安・鎌倉時代には神社の門前町として発展し、江戸時代には城下町として繁栄しました。 北関東の経済・文化の中心都市として発展した現在でも、 お正月や七五三など暮らしの節目にたくさんの市民が参拝に訪れます。
また、 宇都宮市の多くの祭りが二荒山神社に由来しており、 神輿が担がれる盛大なお祭りに地域は賑わい活気に満ちています。

目抜き通りから大きな鳥居をくぐると、急な階段が現れます。一揆に上るとかなりの勾配に少しびっくりしました。
しかし、眼下の大きな鳥居越しに伺う景色とは一変し、境内は程よい広さで落ち着いた佇まいです。

お参りを済ませて、今度は女坂を下って戻ります。ちょうどアジサイの花が見ごろで華やかな遊歩道になっていました。

念願の二荒山神社へのお参りも出来たので、今度は繁華街を覗いてみる事に。

宇都宮きっての繁華街「オリオン通り」です。多くの買い物客や、美味しそうなお店が立ち並んでいるので、食事目的の人で賑わっています。コロナ禍でなければ、少し覗いて行きたかったのですが、ぐっと我慢。いつか必ず来たいと思えるお店はチェックしておきました(笑)

オリオン通りの裏手には、こんな素敵なせせらぎが流れる小径がありました。こちらの傍にも、グルメな街らしく、色々とお店が立ち並び色んな顔を持つ街だと再認識させられます。

次の目的地に向かう途中には、大谷石で造られた蔵を改造したカフェを発見。きっとここも人気なのでしょう。。


さて、見えてきたのは最終目的地の「宇都宮城址公園」です。

ちょうど、JR宇都宮駅と東武宇都宮駅の間くらいに位置しているので、時間があれば歩いて行き来が出来る距離です。


平安時代後期に築かれたといわれる宇都宮城は、関東七名城の1つに数えられていた城で、江戸時代には将軍が日光参りをする際の宿泊場所でしたが、1868年の戊辰戦争で建物の大半が焼失したそうです。その後も昭和戦後の都市開発などによって殆どすべての構造物が失われましたが、様々な改修・再整備の結果、資料館でもある「清明館」と合わせて、現在は、面積約3.7ヘクタールの宇都宮城址公園として宇都宮市民の憩いの場所になっているようです。
清明館では、宇都宮城や周辺の歴史について色々と学ぶ事も出来ます。また時代に沿った景色をVRで体験することも出来ました。

そして、旅の締めくくりに、宇都宮に来たからには絶対に外せないもの。そうです、「宇都宮餃子」。
これを外すわけにはいけませんよね。せっかくの宇都宮の旅です、今度はたっぷり時間を使って、何軒か味くらべしたいと思います。

これから夏本番となります。本来ならロングバケーションの場所選びや、海や山への計画を立てたりする時期です。しかし、まだまだ移動に制限がかかっているので思うように旅行など出来ませんが、動ける日のための気ままな旅のヒントになれば幸いです。


栃木県宇都宮市

アクセス:
JR東北本線(宇都宮線)宇都宮駅
JR湘南新宿ライン 宇都宮駅
東北新幹線 宇都宮駅

食卓に輝く太陽のようなお皿 Sunshine Drape サンシャインドレープ 東和ソレイユ×上品倶楽部の美味しいギフトセット
Life with Records chaabee イベント情報