今回は、特別企画として日本の世界に誇れる四季を通じて、さまざまな大自然の素晴らしさで私たちを魅了する、「日光国立公園」にある千手ヶ浜の「クリンソウ」の群生地の素晴らしい景色をご紹介したいと思います。
日光国立公園は栃木・群馬・福島の3県にまたがる国立公園です。
「日光」「尾瀬」「那須塩原」など、名勝や名所は数えきれないほど点在する国立公園として、年間大勢の観光客やハイカーなどで賑わう場所になっています。
今回ご紹介する場所は、その日光国立公園の「奥日光」のシンボルとも言える中禅寺湖の千手ケ浜の「クリンソウ」の群生している場所です。
千手ケ浜は、ハイキングコースとしても有名で、毎年春から夏頃には、多くの人達が訪れる場所になります。
その、千手ケ浜周辺には九輪草(クリンソウ)という、桜草科の山野草が群生する場所があり、春から初夏まで湿地地帯に可憐な花を咲かせます。花の色は、ピンクや白色、濃いピンクや、ピンクと白の混じりの花など様々。
輪生し、茎を伸ばしながら下から段々となって次々と花が咲く姿がとても綺麗です。
湧水の湖や河のほとりに多く群生し、新緑の樹木をバックに素晴らしい景色が広がり、多くの人々に感動を与えてくれます。
池のほとりは、眩しい太陽をさえぎる白樺の葉の間からこぼれる日差しが優しい空間を演出してくれています。
水を求めて森から出てきた鹿に遭遇することもあります。
東京からは、車や電車で2~3時間程で訪れることの出来る場所ですが、なんだか、日本ではない別の国に訪れたような不思議な気分になります。
クリンソウを堪能したあとは、湯川の木道の散策も楽しんではいかがでしょう。
湯川は、湯ノ湖-ゆのこ-の南にある湯滝-ゆだき-から流れ落ち、竜頭ノ滝-りゅうずのたきを経て中禅寺湖の菖蒲ガ浜-しょうぶがはまにそそぐ約12.4キロの短い川です。
戦場ガ原の西側を南北に蛇行しながら流れ、川に沿って「戦場ガ原自然研究路」が続いて、小学生などの修学旅行や、林間学校のメッカにもなっています。
手つかずの自然の流れとともに、たくさんの野鳥や、小動物などの観察もできる場所として、親しまれています。
この川沿いには、「ズミ」の花が見ごろを迎えていることでしょう。
そのほかにも、「レンゲツツジ」や「シャクナゲ」などが、訪れる人たちの目を楽しませてくれています。
さて、始めにご紹介した、「クリンソウ」の群生地の素晴らしい自然をいつまでも満喫できるのは、ここへの交通手段が、環境を考えた季節限定で運行する「電気バス」と、徒歩のみだということ。
国立公園でも、最近ではゴミ問題や、心ない人たちによるタバコや車による環境汚染と、あろうことか本来採取してはいけない植物などを採取して持ち帰る人も出てきているという悲しい現実も増えているようです。
人のマナー違反によって、守らなくてはならない自然環境が破壊されゆく現実を、もっと、メディアでも取りあげて欲しいと心から感じています。
*クリンソウの見ごろは毎年6月と言われていますが、その年によって状況が変わることも考えられますので
事前に開花情報を調べてお出かけになることをお薦めします。