大人の気まま旅 Vol.7

山手七福神めぐり

念入りに計画をした「旅行」とまではいかないけれど、その時の気分や季節で場所を選び、自分の感性のまま出かけ、歩く。
そこでの出会いを楽しみ、心を縛るものからの開放感を味わう。
そんな小さな旅のあれこれをご紹介します。

東京都港区、目黒区

今回の「大人の気まま旅」は、少し気が早いのですが新年に巡りたいと思っている、「山手七福神」の
下見を兼ねて、巡って来ました。

そもそも、七福神とは・・・
宝船などでおなじみの七福神。幸せを招くといわれる七つの神様の象徴で、インド、中国、日本に伝わる信仰対象を組み合わせて福の神とした、日本独自の信仰です。
各地に七福神巡りはありますが、山手七福神は1839年の「東都歳時記」でも紹介されており、古い歴史を持っています。
江戸幕府3代将軍徳川家光が鷹狩りの際に使ったルートであったともいわれ、それが庶民の山手七福神人気に拍車をかけることになり、行楽を兼ねた信仰として広まりました。(目黒区HPより)

この山手七福神巡りですが、巡り方でご利益が変わるというお話です。このあとご紹介する(瀧泉寺)から(覚林寺)の順番に回ると「商売繁盛」祈願、その逆の順番に回ると「無病息災・長寿」祈願ができるといわれています。
それぞれの思いによって回ってみてはいかがでしょう。ちなみに今回は、無病息災・長寿祈願が出来る順番で巡ってみました。

地覚林寺 (毘沙門天) 

この日私は、JR目黒駅から徒歩で七福神巡りに挑戦しようと決めていたので、早速目黒駅から目黒通りを
てくてく歩いて、一つ目の目的地覚林寺(かくりんじ)(清正公)を目指しました。

こちらは、インドの神様で左に宝剣を持っている仏教の守護神。毘沙門天が祭られています。
災難除けなどの福徳を授けるとされており、別名、多聞天とも呼ばれています。

お正月にはこの中の毘沙門天様を拝観することが出来ますが、この時期は扉が閉まっていました。

瑞聖寺(布袋尊) 

次に目指したのは、瑞聖寺(ずいしょうじ)です。

大雄宝殿は国の重要文化財に指定されています。

本尊の右側に布袋尊が祭られています。
知恵増長、豊かな暮らしと円満な家庭の守護神です。

こちらは大雄宝殿の横にある、美しい水盤とモダンな建物が美しい隈研吾氏が設計したというお寺の庫裏(くり)です。
*庫裏:僧侶のための施設。

このように、各所に七福神巡りの看板が出ています。また、お正月にはのぼりも立ちますので迷わずに回れるでしょう。

さ、次は妙円寺(みょうえんじ)です。

妙円寺(福禄寿尊・寿老人尊)

閑静な住宅地に建つ妙円寺は日蓮宗の寺院です。


こちら本堂右手の妙見堂内の大菩薩像右側に福禄寿尊、左側に寿老人尊が祭られています。

福禄寿尊は幸福、財産、長寿を授ける神。寿老人尊は動物、生命、学芸、知恵の守護神です。

山手七福神は港区と目黒区にまたがっていますが、
ここからは目黒区へ入ります。

大円寺(大黒天)

目黒雅叙園に続く急こう配の行人坂を下っていく途中にある大円寺(だいえんじ)

元は農民の神で、五穀豊穣、実りのシンボルとして知られる、商売の神様です。
本堂に祭られている大黒天の像は、徳川家康をモデルに彫られたといわれています。
また、釈迦堂には、左右に弁財天と毘沙門天の顔を持つ三面大黒天も祭られています。

本堂の前には石造りの七福神が。

目黒川を渡って目指すはあと、2つ

蟠龍寺(辯才天)

山手通り沿いの歩道橋を使って反対側へ渡るとすぐに蟠龍寺(ばんりゅうじ)が見えてきました。
こちらは参道から本堂まで少しアプローチが続きます。

本堂脇の岩屋内に石造りの辯才天像、また辯天堂には木造の辯才天像が祭られています。

知恵や財をつかさどる女神で、子孫繁栄、音楽・芸術など芸事の上達にご利益があるといわれています。

さて、いよいよ最後のひとつ。

瀧泉寺(目黒不動)(恵比寿神)

関東最古の不動霊場で、日本三大不動のひとつで有名なお寺ですが、昔から「目黒のお不動さん」と
して、親しまれている事から年間通して多くの人で賑わう寺院です。

本堂は長い階段の上にあります。

目的の恵比寿様は本堂のある階段の上ではなく、仁王門左手の鳥居や池のある一画に三福堂という小さなお堂がありその中央に祭られています。

恵比寿神、元は海運守護の神で、海浜の漁民に信仰されていましたが、転じて商売繁盛の神として広く信仰されるようになりました。瀧泉寺の恵比寿神は三福堂に祭られ、開帳は毎月28日と1月1日から7日のみです。

山手七福神巡りをしたこの日は秋風が心地良く、歩いて巡るには最高でしたが、やはり七福神巡りはお正月に回りたいものです。せっかく回ってもそれぞれのお顔や姿を拝めないのは残念ですし、何と言っても新年に福を頂くというのは縁起がいいものです。
そして、お出かけの際のご参考にしていただきたいのは、山手七福神巡りの寺院は坂が多く、しかも勾配がキツイ坂道が多いので、くれぐれも歩きやすい靴と服装で回られる事をお勧めします。

日本各地、東京だけでも沢山の地域に七福神巡り出来るところがあるので、お住まいの近くで回れるエリアを探してみてはいかがでしょう。2024年がより良い年になりますようにと、願いを込めての大人の気まま旅でした。

こちらは、山手七福神巡りのルートマップになります。

*目黒区提供

目黒区HP山手七福神めぐり

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