美しく誠実、漆硝子の世界。

伝統技術とモダンデザインの融合 丸嘉小坂漆器店

いつもの日常も、ハレの日も彩る、美しい漆硝子製品。

年末年始は、人が集まる機会が多くゲスト用の食器などをあつらえたり、新しい年に向けて新しいものを準備し、心機一転して生活に変化をもたらしたいと感じるタイミングでもあると思います。
日々暮らしの中で扱う器。年をまたぐこのときを機として、気持ちがあがるとびきりの逸品を新調するというのも、良いかもしれません。
今回の上品倶楽部の特集は、そんな華やかな季節にぴったりな、美しい漆硝子製品を紹介します。

伝統工芸の木曽漆器が硝子と出会って誕生した“丸嘉小坂漆器店”の器たち。

今回上品倶楽部が紹介するのは、信州木曽平沢で約80年もの間、伝統工芸品である漆器を作り続けている“丸嘉小坂漆器店”です。

日本の伝統工芸品である木曽漆器は、400年以上の歴史があります。長野県の塩尻市とその周辺、両側を山と森で挟まれた木曽地方で生まれ、製造されています。
この工芸品が根付いた背景には、木曽五木といわれる檜、翌檜などの豊富な良材が入手可能だったことと、夏は涼しく冬は極寒の気候が漆を塗る作業環境として恵まれていたことがあります。中山道に沿って栄えた木曽の宿場町にも隣接していて、地域が古くから交通の要所となっていたことで、良質な木曽漆器は昔から日本各地に流通していきました。
長く使用するほど温もりのある艶が増し、丈夫になっていくことでも知られる木曽漆器でしたが、丸嘉小坂漆器店は、この漆器に硝子を合わせることで、今までにない美しい製品をつくりだしました。

 
 

伝統技術と斬新なデザインを掛け合わせて生まれた、あたらしい美しさ。

1945年に創業して以来、約80年の間、漆を生業として確かな技術を受け継いできた丸嘉小坂漆器店。時代が移り変わり、漆器を取り巻く環境も変化していく中で、二代目の小坂康人さんと三代目の小坂玲央さんは長年培った経験を活かし、新たなブランド〈hyakushiki〉を2013年に誕生させました。

〈hyakushiki〉は、漆工の技術を用いてガラスの器を製作するテーブルウェアブランド。伝統的な木曽漆器の技術を駆使して、透き通るガラスと華やかな漆の色彩が相まった、今までにない器です。

器の表面や内側に漆を塗っている漆器は、木製の箸や匙を使う和食の食卓での使用が一般的でした。しかし〈hyakushiki〉は素地にガラスを使って器の裏側から漆を塗ることで、漆の色彩を楽しみながらも、ガラスのテーブルウェア同様に金属のカトラリーを使用できます。和食はもちろん料理のジャンルを問わず幅広く活用できる上に、漆器にありがちなトラブル、乾燥による割れが起こらないので、丁寧に扱えば長年にわたって日常使いができることも魅力です。

〈hyakushiki〉は、古くは“百色眼鏡”と呼ばれた万華鏡から着想を得ています。その、美しく多彩な色使いは、すべて職人の手により丁寧に筆描きされています。繊細で豊富な和の色彩である漆の色がガラスに透ける様は鮮やかで、和の伝統を感じながらも洗練されたモダンなデザインです。

通常ではガラスに漆を塗ると次第に漆が剥がれ落ちてしまいますが、丸嘉小坂漆器店では、長年の試行錯誤の中で技術を開発し、漆をガラスに定着させることに成功しました。

これまでの伝統的な漆器のイメージを一新しながらも、木曽漆器の魅力と技術が結集された、艶のある美しい表情に仕上がっています。

 

 
 

上品倶楽部のおすすめをピックアップ

丸嘉小坂漆器店には、様々な商品がありますが、中でもお勧めのものをいくつか紹介します。

帯輪(obiwa)トレー

丸嘉小坂漆器店が持つ、木工と漆硝子の技術を融合させたトレー。
曲げ物には木曽の檜を使用し、硝子面には帯状に重なる透き漆のパターンを施しています。
自然木の質感、漆が持つ本来の透明感や重なりの美しさが楽しめる逸品です。

帯輪(obiwa)トレー

サイズ:S M L
素地の種類:ガラス、檜
ガラス部分:漆焼付塗装
木部分:ガラス塗装
価格:13,200円〜22,000円

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錆袴 片口・盃・タンブラー

木曽漆器特有の伝統技法である錆土を用いた器のシリーズ。
マットで細かな凹凸が特徴の錆塗り部分は傷が付きにくく、滑りにくい肌触りが手に馴染みます。
硝子の滑らかな質感、錆塗りの質感とコントラストがシックで上品さを演出します。

錆袴(sabihakama)タンブラー

素地の種類:ガラス
表面塗装の種類:漆焼付塗装
価格:4,400円~6,600円(税込)

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繻子(shusu)

筆によって折り重ねられた、漆の美しさ。
ダイナミックかつ繊細な、織物の糸や濃淡をイメージした丸皿です。

繻子(shusu)プレート 金糸

品名:漆塗りガラス器
素地の種類:ガラス
表面塗装の種類:漆焼付塗装
価格:4,950円

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萼(utena)

スッと伸びた花柄の先に佇む萼(がく)。
注がれたワインは花となり、物語のようなひとときが生まれるでしょう。

萼(utena) ワイングラス

品名:漆塗りガラス器
素地の種類:ガラス
表面塗装の種類:漆焼付塗装
価格:14,300円(税込)

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Jeweki

丸嘉小坂漆器店 hyakushiki と HARIO Lampwork Factory がコラボレーションした漆硝子のアクセサリーシリーズ「Jeweki(樹液)」

“漆は硝子に存在という潤いを呼び戻し、硝子は漆に肌という実体を与える”

「Jeweki(樹液)」シリーズは元来液体であった「漆」本来の形を漆硝子によって表現しました。漆器として存在する個体としての漆ではなく、1本のウルシの木から僅か200ccしか採取されない貴重な「樹液」である液体の頃の記憶・素材本来の形を漆硝子によって具現化しています。

Jeweki [meguri]

meguri(輪)は 漆の雫が輪を形成している様子を表現しています。
Design:井出八州
ガラスワーク:HARIO Lampwork Factory
ガラスのサイズ:約φ18 mm
素材:硝子 色あり部分は漆塗り
価格:12,100円(税込)

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木曽漆器づくりの技術による漆硝子への挑戦は約30年前に始まりました。

1994年に漆硝子の先駆けとなる“すいとうよ”を世に出したわたしたちは,
より幅広い料理を楽しむことができる, 耐久性を高めた漆硝子をめざしてさらに研究を続けました。

“漆らしさ”を使いやすく楽しいものに昇華させたい

という思いを胸に試行錯誤を繰り返し,
2013年, 装いもあたらしい漆硝子“百色”は誕生しました。

職人の手仕事により丁寧に塗り描かれた,
一点一点の表情の違いが愛着に変わる,
温もりとクールさ, 新しさとクラシック感が共存するテーブルウェアを
自由なスタイルでお楽しみください。
 

有限会社 丸嘉小坂漆器店

〒399-6302 長野県塩尻市大字木曽平沢1817-1
www.hyakushiki.jp

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