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2つの柊(ひいらぎ)

クリスマスを飾る植物と言って真っ先に思いつくヒイラギ。
実は、クリスマスを象徴する樹木で一般に飾られるのは、セイヨウヒイラギと言い、柊(ひいらぎ)とは、全く別物。日本の柊は、モクセイ科モクセイ属の樹木で、セイヨウヒイラギは、モチノキ科モチノキ属。似たような見た目、名前も似ていますが、植物としては違う属性になります。
柊とセイヨウヒイラギの見分け方は、実の状態で確認ができるそうです。
柊は、黒に近い紫色の実を、6月から7月の間に実らせます。セイヨウヒイラギは、赤くて大きい実を晩秋から冬につけます。また、柊の実は鳥がついばむのですが、セイヨウヒイラギの実は苦いため、鳥に食べられることもなく、冬まで赤い実がきれいに残っているのだそうです。
セイヨウヒイラギはキリスト教では聖なる樹木とされます。棘のついた葉と赤い実は、キリストの受難と結びつき、またキリストの足元から初めて生えた植物とされているそうです。西洋では、その樹木には魔力が宿るとされ、クリスマスの期間に悪魔や妖精が悪いことをしないように、魔除けとして飾られたとのことです。
不思議なことに、種類の違う日本の柊も、同じくこの国では古くから魔除けの植物とされていました。家の庭には、表鬼門に柊、裏鬼門に南天を植えると良いと伝えられ、庭木として多く植樹されたという歴史があります。節分の飾りの、「柊鰯」も柊を使った魔除けの飾りの一つ。「鬼の目付き」という別名があるのも納得です。

ちなみに、柊もセイヨウヒイラギも、両方とも白い花を咲かせます。柊の開花は11月から12月。セイヨウヒイラギは4月から5月に開花します。どちらも、キンモクセイに似た甘い良い香りなので、樹木を見つけたら、ぜひ香りを楽しんでみてくださいね。

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