江戸切子の勧め

江戸切子の優れた意匠と技術

江戸切子の勧め

様々な伝統の模様が美しい江戸切子。
江戸時代から町民文化の中で育まれてきた、優れた意匠と技術は、今もなお、たくさんの人たちを魅了し続けています。
今回の上品倶楽部では、この美しい江戸切子と、技術を受け継がれる伝統工芸士の方々をご紹介いたします。

江戸切子のはじまり。

七宝紋、菊繋ぎ紋、魚子紋、様々な伝統の柄を施されたガラス細工、江戸切子。美しく、繊細な技術を必要とする独自の細工の始まりは、江戸時代の天保に、大伝馬町にビードロ問屋を営む加賀谷久兵衛らが、南蛮人により持ち込まれたガラス製品に、切子細工を施したのが起源と言われています。
加賀谷久兵衛が発行していた、現在の商品カタログにあたる「引き札」には、江戸期当時に扱っていた商品が紹介されていて、ガラス食器の他、理化学用ガラス、日用品や金魚鉢などもあったそうです。
優れたガラス細工として薩摩切子も有名ですが、グラデーションを表現し、柄も菱切子などの直線的なデザインが多い薩摩切子に対し、江戸切子は江戸の風情から生まれた花鳥風月のデザインや、曲線が柔らかいのが特長。また、江戸切子は、町民文化から生まれたとされています。庶民が四季の移ろいの中で美しいと感じたものや、流行や粋なものに対して敏感だった江戸の町民が愛した美しい模様が、受け継がれていったのかもしれません。

7月5日は江戸切子の日。

江戸切子の模様である「魚子(ななこ)」からの語呂合わせで、7月5日は江戸切子の日です。(※江戸切子共同組合制定)
今まで江戸切子のことをあまり知らなかったという方は、この日を機会に江戸切子に触れてみてはいかがでしょうか。
江戸時代から絶やすことなく受け継がれている意匠なので、都内には江戸切子を取り扱ったショールームや、自分で切子細工を体験できる工房なども数多くあります。普段使いする器やグラスを選ぶのもいいですし、大切な人への贈り物に、とっておきの美しい江戸切子を贈るのも素敵ですね。

カガミクリスタル

カガミクリスタル
〒104-0061 東京都中央区銀座6-2-1 Daiwa銀座ビル1階 地図
TEL 03-3569-0027/FAX 03-3569-0082
営業日時 月~金:11時~19時/土・日・祝:11時~18時30分
休業日:木曜日
http://www.kagami.jp/


変わり種 切子細工
江戸時代からの歴史ある切子細工ですが、最近では若い職人が中心となり、器などの他にも、様々なアイテムに江戸切子がデザインされています。
江戸切子のガラス面の模様を使用し、光の陰影を活かした行灯。間接照明として、雰囲気のある和の灯りは上質なインテリアとしても重宝がられそうです。
また、アクセサリーも様々なものがあります。
小さなガラスに切子細工を施したネックレスやイヤリングは、光の反射角度でキラキラときらめき、カジュアルな装いにも、フォーマルな装いにも合うシンプルでモダンなデザイン。
そして、注目が江戸切子の伝統的な模様が生かされたiPhoneケース。こちらは素材はプラスチックですが、切子の立体感や、透かし、独特の印象が楽しめます。一風変わった個性的なスマホケースを望んでいた人に喜ばれそうですね。
伝統を受け継ぎながら、新しいものを創りだしていく姿勢はまさに温故知新。
今後も、様々なシーンで驚くようなアイテムと江戸切子のコラボレーションが見られるかもしれません。
どんなものが江戸切子の美しいデザインで彩られるか楽しみですね。

文鎮
文鎮 21,600円(税込)
小林硝子工芸所 http://edokiriko-k-shop.com/

tokoda ネックレス E-daiamond
tokoda ネックレス E-daiamond 12,960円(税込)
小林硝子工芸所 http://edokiriko-k-shop.com/

tokoda ピアス E-stripe
tokoda ピアス E-stripe 15,120円(税込)
小林硝子工芸所 http://edokiriko-k-shop.com/

Air Jacket kiriko for iPhone6s 6sPlus
Air Jacket kiriko for iPhone6s/6sPlus 3,980円/4,280円(税込)
株式会社パワーサポート http://www.pawasapo.co.jp/


江戸切子の技を後世へと引き継ぐ工房。

江戸時代、切子細工の幕開け当時は、無性透明なガラスに細工を施していくのが一般的でしたが、明治時代に入ってから現在のような色被せガラスも使われるようになりました。そして、切子細工に使われる道具の機械化などがすすんだこともあり、より繊細で美しい模様の江戸切子が作られるようになったということです。
江戸切子を手作業で作る職人のことを、伝統工芸士と呼びます。伝統工芸士の手元は、ガラスの器を光にかざしながら、ひとつひとつ、丁寧に彫っていき、幾重の模様が折り合い、美しい作品が生まれていきます。歴史ある伝統の技術だからこそ、次の世代への引き継ぎも大切な仕事の一つ。若い世代の育成も進んでいます。表紙の上品人生劇場でも、ご紹介した「小林硝子工芸所」さんも、そんな匠の技を次の世代へ引き継がれている工房の一つです。

小林硝子工芸所

(有)小林硝子工芸所
〒135-0003 東京都江東区猿江2-9-6 地図
TEL 03-3631-6457/FAX 03-3631-6457
http://hw001.spaaqs.ne.jp/arazuri/


江戸切子工房ショップ

すみだ江戸切子館

自分で江戸切子を購入して使うだけではなくて、江戸切子をつくってみたい!という方には、江戸切子作りの体験を行っている工房に足を運んでみてはいかがでしょうか。
体験を開催している工房では、好きなデザインを考え、ダイヤ粒を練りこんだステンレス円盤でグラスを削っていく作業を体験し、自分の手で江戸切子を作ることができます。
自分で切子模様を削ってみると、さらに江戸切子の魅力を感じることができることでしょう。
そして、あらためて、伝統工芸士の技の凄さにも気がつくかもしれませんね。
すみだ江戸切子館では、体験ができる工房が併設されています。
この機会に、ぜひ江戸切子作りの体験をしてみてはいかがでしょうか。

すみだ江戸切子館

すみだ江戸切子館
〒135-0012 東京都墨田区太平2-10-9 地図
TEL・FAX 03-3623-4148
営業時間:10時~18時
休館日:日・祭日及び夏季休暇・年末年始休暇
http://www.edokiriko.net/

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