先日、ポーラ美術館に行ってきました。
お目当ては「モネとマティス もうひとつの楽園」でした。
モネもマティスも好きだったので
すべての展示を観に行ったわわけではありませんが
パリのオランジェリー美術館、オルセー美術館、
南仏ニースや直島の地中美術館。。。などで
作品を愛でたりしたこともありました。
うん10年前の懐かしい思い出でもあります(苦笑)
そんな若かりし頃と比べ今の自分がもう一度
二人の作品やストーリーにあらためて触れてみて
以前とは全く違った感情が湧いてきたことに気づかされました。
モネはパリからジヴェルニーに移り土地を購入し、
絵筆をとるために庭を造りました。
日本の浮世絵に魅了され太鼓橋のある睡蓮の池を造り
庭師は構図が変わらないようにせっせと睡蓮の手入れをした。。。
24時間、365日、どんな天候でもその池の色彩の移り変わりを
好きなだけ描けるという自分だけの自然のアトリエ。
それを造る情熱も凄いものだが、何と贅沢で幸せな環境だっただろうか。
また白く長い髭をたくわえた老人であるモネの精力にも新ためて感心したのでした。
マティスも絵筆をとるために部屋を飾りました。
南仏に移り、大好きだったテキスタイルを
コラージュのように部屋に張り巡らせました。
モデルたちの衣装や背景のテキスタイルは
マティスの世界観の中で自身が好む北アフリカや南仏の光のように
生き生きとした色彩で描かれていました。
白いドレスの刺繍の形がアルファベットのKに見えるので
ひたすらKと描いていた。。。など以前は全く気づきませんでした。
着用していたドレスも展示してありましたが薄くとても繊細な生地でした。
確かに形的にはKに見える刺繍でしたが、Kとポップに描く若い感性に脱帽でした。
時には自作のドレスをモデルに着せていたというのにも驚きました。
病気で描けなくなった晩年はひたすら切り絵でまた新たな
作品表現を確立していた情熱にもまたまた感心でした。
絵筆をとるために、庭を造った。部屋を飾った。
それぞれの「楽園」を造り上げた
モネやマティスの魅力をたっぷり吸収し
また森の遊歩道の作品散策も楽しんだり
アートに浸って元気をたっぷりもらった1日でした。