惹かれるままに

野原こみち|2019年2月18日

なぜなのか、最近石に惹かれます。
石、といっても宝石ではなく、ほんとうに普通の石です。
ちょうどいい重さと大きさのものを見つけると、手のひらに乗せて、じっと対話するような気持ちになります。
都会の中に住んでいると、「いい感じの石」を日常の中で発見するのはなかなか難しく、先日電車に乗って、多摩川の川辺まで足を伸ばしました。川辺の石は、水の力でコロコロ流されているため、角がとれて、滑らかな表面をしているものが多いのですが、よく見るとそのテクスチャーも千差万別です。手に取ると、その重さから、分子構造の密度に思いを馳せてみたり、同じ重さくらいの身の回りの物を思い浮かべてみたり、頭の中でいろんな遊び方ができます。ただ、なんとなく考えてるだけ、とも言えますが。
デザイン界の巨匠で絵本作家でもあったブルーノ・ムナーリは、石をアートワークに使った絵本を作っていましたが、なにか、自分の中で新しい発見につながればいいな、と、心惹かれるままに、しばらくは石との付き合いをしてみようと思います。

writer ライター

野原こみち

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熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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