東京から姪が来た。
正味二日間の滞在。
先月義母が永眠し、葬儀の折は時間もなく...
あらためて、おばあちゃんの居なくなった家を見たくて、
おばあちゃんとの思い出を持ち帰りたく...
義母は洋裁のプロ。
六本木のブティックから頼まれたり、某有名人の服を作ったりしてた。
私たちもその恩恵に預かり、コートやシャツ、バック等々様々なものを残してくれている。
いま部屋には義母が縫った、義妹のウエディングドレスが下がっている。
今は亡き部屋には、年期の入った人台が淋しそうに立っていた。
最近は小物入れやバックを作っては、知人にプレゼントしていたようだ。
米寿を超えて、寝込むこともなく、一気にゴールしてしまった。潔さが素敵だ。
3月、義父の33回忌、32年間一人で暮らしてきた義母...
妻よりも長いお付き合いだったから、今でも「おばちゃん」だったけど、
お母さん、長い間有難うございました。またこれからも宜しくお願いしますね。
さて、姪も生まれた時から、メイドインおばあちゃんの服に包まれていたけど、
残されたおばあちゃんのジャケットを試着すると、「いいじゃん!」
若い人が着こなす祖母の服、春になると東京の街をかっ歩していると思います。
お酒が好きで、酒のアテがあれば満足の姪っ子。
妻のおばちゃんが、姪の好きそうなものを準備して一夜限りの宴...
魚は御用達の近所の魚屋さん、ヒラメ、カンパチ、タコ、それにタイラギのひも...
それに妻特製のごまさば。ぶりカマの塩焼きも最高でした。〆はもつ鍋にチャンポン麵。
お酒は、ビールから始まって、九州限定チューハイ「檸檬堂」、そして姪が選んだ地酒。
博多山笠ラベルの「舁く」(かく・・・山笠の神輿をかつぎ走るの意)と八女市の繁桝。
19時から始めて、7時間くらいかけて、ちびりチビリと...おやじやけん、あいつ!
久々にいろいろ話ができて、時折遠くを見るまなざし...また新しい姪が発見できた。
翌日の帰京前に、近くのラーメンで〆!ここは一蘭のもともとの創業者がやってる。
相変わらず行列してたけど、久々食べると、やはりうまい。
最初は遠慮していたが、店でただ一人、生ビール呑んでた。(ギョーザがまたウマイ!)
そして、空港へ。感情が露出する前に、ゲートをくぐった。
次回は、もうすぐの3月、49日で再会だ。おかあさん、たのんどくぞぉ!
writer ライター
多羅尾 伴内
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて