先月の誕生日の朝。夫と娘から花束をもらいました。
早速花瓶に移そうとしていたら…あれ?
違う枝のストックの花同士が不自然にくっついていました。
良く見てみると、どうやら中で蛹になっているような気配。
塊になった部分だけそうっと離して蓋付きのプラスチックカップにいれました。
乾燥しないようにと湿らせたティッシュも添えました。
毎日ティッシュを入れ替えしながら様子を見ていましたが、
何の変化もありませんでした。
ところが10日ほど経ったある日。
キッチンで洗い物をしていると視界に何やら動いている物が。
気になる方向を見てみると、それはあのプラカップ。
しかも、茶色に変色した花びらの塊がウネウネと波打っていました。
そしてまた微動だにせずの沈黙の数日後、
ふと気づくとプラカップに花びらの塊以外のものが現れていました。
なんと3cmほどの蛾が羽化していました。
茶色のボディには似つかわしくない、見たこともない金色に輝く柄がありました。
家族で調べてみると主にインドネシアに生息している蛾でした。
外来種なので放すことはせずに家で飼うことにしました。
ストックの花をいれると花に止まっていましたが、
もしかしたら成虫では何も食べない蛾のタイプようで蜜を吸う様子もなく
1週間程で死んでしまいました。
こうして様々なルートで外来種が日本や各国に広がっているんだなと
身近に感じた出来事でした。
今まで幼虫から羽化させれたことがなかったので、
初めて羽化に立ち会えたのも興味深く、小さな命のエネルギーを感じました。
芋虫好きな娘がいなければ気づきもしなかったか、
気持ち悪いと捨ててしまっていた今回の蛹。
子供目線でいると、日常で新たな発見や喜びが増えるんだなと感じた出来事でした。
writer ライター
ケーシー綾子
ファッションデザイナー、広告代理店、雑誌&HP編集、国内外のイベントプロデュース等様々なオシゴトを経験。現在はひょっこり授かった娘の育児に奮闘中。アートと自然を巡る旅が大好き。日常や旅先で出会う小さな発見に大感動するハッピーさん。