田一枚植て立去る柳かな(芭蕉)

多羅尾 伴内|2018年7月1日

梅雨の候、九州では梅雨前線が北上したことで、その前線に向かって4日間くらい強風が吹き荒れ、

湿度は高いものの涼しい感触...もともと6月は梅雨入りしてからも、

晴れの日も多く、暑い夏へ向かって体を整える準備期間でしょうか。決して、いやな季節ではなく、

新緑の色も落ち着き、色つきの花々が咲き、ツバメが飛び交う...むしろ好きかなぁ...

そんな思いを募らせるのも、稲作の始まりでもある田植えの候にあるのかもしれません。

6月16日、稲刈り以来の大分・日田行でした。今年は若干少ない人数でしたが、

稲作の師匠(左官の親方)とお弟子さんたち(今年高卒で弟子入りした奴もいる、

よく働く頼もしい奴らです)昨年は入院生活で一年ぶりの師匠のお母さん、

借りている田んぼの地主であるばあちゃん(会うたびに、あんたに家も土地もやるけんと言ってくれます)

そして主力メンバーの若手の面々等々、みんな元気で嬉しい限りの再会です。

7枚の田んぼは、楽しみ程度の手植え部分を残して、師匠が機械植え。

 

あとは楽勝じゃん!と思いきや、全ての田んぼの外周に30センチ間隔で補植の指示、

今後の草取りや倒伏時の対応措置のようだ。

いつも楽しみの昼食は、若手のA君(デザイナーでもある)開発のカレー

(タイカレー風でオリーブオイルや竹炭の粉が入っている濃いグリーン色)、これが実に美味しかった!

(ネット通販もするらしい)そして、師匠自作の窯で作るピッツァ(またこれがボーノ!)、

ごはん、豚汁...ごっつあんでした!

昼食後は、小屋の前の狭い田んぼの田植え、

この田んぼで作った種もみを全ての田んぼの苗にしている、云わば母なる田んぼかな...

一度土を全て堀りあげて、整地し、竹炭の粉を全面に施し、また土を戻し入れた再生の田んぼ。

種は伊勢神宮奉納米を入手、イセヒカリという品種。

今年も、除草の使命を受けた鯉たちを放流して、サギやカラスから鯉さんたちを守るためにネットを張り巡らし、

異様な情景...効果の程はさておき、オリジナリティが大切なんですよねぇ...

いろいろ講釈ありそうですが、土と戯れ、汗して、田んぼの脇を流れる水に足を浸して、

一日を振り返る...そんな至福の時を過ごすために通ってるんでしょうかねぇ。

本来、九州の本格的な梅雨は7月からです。

甚大な被害の危険性が高まるのは、これから。

昨年の日田、朝倉地区の被害は昨日のことのようです。

まだまだ着手できずにいる地域もあります。

自然の前では無力の私たちですが、せめて人災だけは防ぎたいものです。

皆さん、ご安全に、楽しんでくださいね。

writer ライター

多羅尾 伴内

多羅尾 伴内

酒と旅と歌をこよなく愛し、
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて
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多羅尾 伴内
酒と旅と歌をこよなく愛し、
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
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