修学散歩 謎の実

野原こみち|2018年4月14日

歴史的名所や、博物館、美術館に行くのは修学ですが、何気なく外を歩いているときにも時に学びがあることがあります。

子供と歩いているときに、不思議な形の実を見つけました。

大きさも形も、なんだかたこ焼きみたい。または、ちょっと色の薄いライチ。
カラカラに乾燥していて、周りにはこの実が踏まれて割れたあともたくさんあります。割れると栗の様に美味しい実が入っているのかと思いきや、そうではなく、よく観察すると、タンポポの綿毛の様なものがぎっしりつまっています。きっと、強い風に乗せて、種を遠くまで飛ばすのでしょう。

考えてみれば、この実、色々なところで目にしているような気がします。でも、何の実なのかは知らなかったので、この実の特徴から木の種類を調べてみました。インターネットでは様々な便利なサイトがあり、実や葉の特徴からそれがなんの木なのか、調べることができました。

日本名では、鈴懸の木と言われるプラタナスでした。

プラタナスは、古代ギリシャ時代から並木として使われていた木で、世界四大並木樹種のひとつともされています。名前の由来の鈴懸とは、鈴の様な首飾りがついた山伏の法衣のこと。実の形をなぞらえたのでしょう。

その名、プラタナスの響きから、哲学者のプラトンと関係があるのかな、と思ったところ、語源はギリシア語で「広い」という意味の[platys]で、その大きな葉の印象からとのこと。

木の皮のまだらな模様もなんだかできかけのパズルみたい。

一説によれば、これは虫の害や排気ガスなどから自衛するために、定期的に皮を落としているらしく、プラタナスのデトックスといったところかも知れません。

目に見える何気ない風景の中でも、何かを探そうとすると面白いものがたくさん見つかります。
知らないことを知ることで、幾つになっても胸が高鳴るもの。どうでもいいと流すことなく、受け入れていけば、また自分の成長にも繋がるでしょうか。

学びたい、という心は、いつまでもなくさないように過ごしていきたいものです。

writer ライター
野原こみち
熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。