和讃を聞く

野原こみち|2026年3月12日

先日、お世話になった大叔父が亡くなり、葬儀に参列することになりました。
数えで91歳で大往生の域に入るのかもしれませんが、いつも会えばにこにこ機嫌良くてとても大好きなおじさんだったので、やっぱり寂しい気持になりました。

お葬式というのは、同じ仏教であっても宗派によって形式がずいぶんちがい、初めてだといろいろ驚くことも多くあります。
大叔父は実家からは離れたところに住んでいたので、わたしの実家とは別のお寺の檀家さんで、そこのお寺は曹洞宗でした。
曹洞宗は、和讃といって、節をつけて民謡のようにみんなで歌うお経があり、これははじめて聞いたので少し驚きました。
最初にうたった三法御和讃の歌詞はこのような感じです。

心の闇を照らします いとも尊きみ仏の
ちかいをねごうものはみな 南無帰依仏と唱えよや

浮世の波を乗り越えて 清き恵みにゆく法の
船に棹さすものはみな 南無帰依法と唱えよや

悟りの岸に渡るべき 道を伝えしもろもろの
ひじりに頼るものはみな 南無帰依僧と唱えよや

地元のご親戚の方は、とまどいなくみなさん良い声で歌っていらっしゃったので、慣れた方は当たり前のことなのかもしれません。
節回しは民謡に似ていましたが、なんとなく讃美歌のような感じもあり、歌ってお弔いをするというのも、神聖な祈り方のひとつなのでしょうね。
いつもおだやかだった大叔父の旅立ちを見送る、やさしい式でした。

writer ライター

野原こみち

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熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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