スーパーバーバーばあば その参

多羅尾 伴内|2018年3月13日

啓蟄も過ぎ、春めいてきました。皆さんのところでは、いかがですか。

阿蘇地方では、春を呼ぶ風物詩、草原の野焼きが始まり、

週末になると外輪山全体に煙が立ち上ります。

こうして1000年以上続く草原を維持する、人間の営みが持続されてます。

 

さて、ばあばには、最強最愛の母者がいることを前回お話ししましたが、

ばあばを取り巻く友人たちも普通じゃないんですよ、これが...

ばあばが最年長で、ニカワの代わりに酒粕で結ばれた高度の後期高齢者5人組、

自ら名付けられた「白波5人女」!歌舞伎では、白浪なんですが、イモ焼酎の方なんですよねぇ...

その中に、ばあばと双璧をなす酒豪がいる。まだ70前であるが、

そのしこ名(別に相撲取りではないのであるが、ついそう呼びたくなります)が、男前で(女性なんですけど)艶やか、その名も「二升五合(にしょうごんご)」。なんと荘厳な!

オーラが仏様の光背のように輝き、我々酒量の少ない男どもは平伏し、

肥前の国、島原の海蝕にさらされた洞窟の奥の奥で、

手作りのマリア像を拝する隠れキリシタンのように、憧れ...

いやいや単なる酒飲みの輩なんですね、この5人は。

定期的に、いつもの居酒屋に酒持参(白波5人女は許可されているようです)で集まり、

賑やかに(ご近所に同情します)思い思いのストレスを発散し(えー!ストレスやらあるとぉ?)、

二次会はお決まりのスナックでカラオケ...一度誘われましたが、

「蜘蛛食べるから許して」とご勘弁願いました。

そうそう、もう二年くらい前でしょうか、この5人が鎌倉に行ったんです。

なんと不似合いな、なんと罰当たりな....鎌倉のそこそこ名の知れた旅館だったらしいのですが、

食事前に大浴場でビールとお酒を持ち込み呑んで、結局5人で日本酒だけで6升空けたそうです。

なんと、素晴らしき人生、まぶたを閉じるとその場面が活動写真のように流れ、

弁士の声が劇場内に響きます...江ノ島の、岩本院の稚児上がり、

平素着馴れ振 袖から、髷も島田に由比ヶ浜、打ち込む彼にしっぽりと、

女に化けて美人局、油断もならねぇ小娘も、子袋板に身の破れ、

悪い浮き名も滝の口、土の牢へ二度、三度、段々潜る鳥居数、

八幡様の氏子にて、鎌倉無宿と肩書きも、島に育ってその名さえ、弁天小僧菊之輔!

 

またまた、長くなりました。お付き合いいただき有難うございました。

次回最終話ということで、この辺でto be continued またね

writer ライター
多羅尾 伴内
酒と旅と歌をこよなく愛し、
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて