起床して、窓から望む久留米方面は曇天の空。
チャリは断念して列車でうきは市に行くと告げると、葛羊羹買ってきてと、出勤前のカミさんが言う。
久留米で鹿児島本線から久大線に乗り換えると、一両の車内は満員。
久留米大学前で大半が下車して、あとはのんびりと耳納連山の麓を列車は走る。
朝から何も口にしていないが、下調べしたお店がある、うきは駅で下車。
『肉屋一の剱』耳納あかぶたや和牛をメインにしていて、テイクアウトも豊富。
赤ブタのカツカレーを食す。店主曰く、牛すじも入ってます。旨い!店主の顔も綻ぶ。

私だけこの想いに浸るのは、どうか?カミさんと娘家族にも味わってもらおうと、
カミさんにはプレミアム弁当、娘達には黒毛和牛弁当を注文、
帰路立ち寄る旨を伝えて、目的地の吉井町へ、散財嗚呼。
吉井町は久留米方面へ一駅戻る。
食後の運動と歩いて向かう。サクラの時期であれば賑わう、流川の土手を足早に歩く。
すれ違う人もいない。
河原も整備されて、所々紅葉の樹々もあり、空青く、秋の雲流る、清々しい気分が高まってくる。
その気分で葛羊羹の店へ…て、定休日…嗚呼。
カミさんの傷心した顔が浮かぶ。ならば、隣のパン屋さんへ。
こちらも有名なお店で、普段は皆さん並んで買ってらっしゃるが夕方であることから数名の人。
パンも残り少ないが、調達。
町の中を水路のように巡る川の辺りで休憩していると、背中に何かを感じ、振り向くと素戔嗚神社。
私の守護霊でいらっしゃるので、参拝。
列車は1時間に1本。帰路も歩く。途中、ヤマカガシに出会う。
今年の干支に春先に会い、年末にまた出会った。
約束の時間も迫って、夕暮れの流川を歩く。やはり、うきははいい、移住したいものだ。
弁当を受け取り、うきは駅へ。
慌ただしくも充実した一日だった。
また、久留米大学前で学生たちが乗り込んできた。
writer ライター
多羅尾 伴内
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて










