本箱の中に

野原こみち|2024年8月17日

暑い暑い夏休み。
長野県松本市の浅間温泉にある、ちょっと変わった本屋を訪れました。

「松本本箱」という名のこの場所は、浅間温泉のリノベーションプロジェクト”松本十帖”の一環としてつくられた、ブックストア併設ホテルです。
温泉街再生プロジェクトのひとつで、大きな老舗旅館の建物を大胆にリノベーションして素敵な空間になっています。
宿泊者だけではなく、日帰りでも予約すればブックストアの中に入ることができると聞いたので、当日思いつきで行ってみました。

入ってみるとなるほど、普通の本屋とは全然違います。
予約したあとにメールで送られてくるQRコードで自動改札のように中に入るシステムは今風ですが、中は新しさの中になんとなく懐かしさがあるような。
地下階のキッズエリア、“こども本箱”は、本棚でつくられた迷路で作られています。好きな絵本を見つけながら、時にはハイハイで進んだりしたその先にはボールプール。よくみると本棚の後ろにはカランがあり、元々は大浴場だった場所だと気がつきました。

そして、上の階にある“オトナ本箱”は天井が鏡張りで大きな本棚に囲まれているような気持ち。
そこかしこに、本を読むための“おこもりスペース”もあるので、集中して読書をたのしめます。
日帰り予約だと滞在時間が1時間と決まっているのですが、宿泊すれば閉店時間後も自由に利用できるとのことなので、今度はぜひ泊まりにきたいところ。

“松本十帖”のプロジェクトは、温泉街を回遊できるようにと企画されたということで、近隣にも素敵なお店やカフェなど(もちろん温泉も)がたくさんありました。
歴史ある温泉街に新しい試みを組み合わせて、これからもっと楽しくなっていくような予感がするので、気になった方はぜひ「行ってみたい場所リスト」に入れておいてくださいね!

writer ライター

野原こみち

野原こみち

熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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野原こみち
熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。
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