自分の歳が増していく度、ひととしの廻りの速度も、どんどん早くなっているように思われる今日この頃。
世はまだまだ、松の内。
我が家の歳神様は迷わずに家に来てくれたのでしょうか。
昨年は、あまりにも目まぐるしく自分の周りの状況が変化し、私にとってはややもすると、人生におけるかなりの大山、岐路にあたる年であったかもしれません。本当にそうなのかというものは、のちに振り返った時にわかるもので、おそらく今年一年を過ごしてみた後に、自分で気づくことなのでしょう。
ただ、毎日ぼうっとしていてもなんとか生きていけるような便利な世のふりをして、実は根底ではずっと不穏な、大きく深いうねりがやってきているような、そんな気もする日々の中。では、自分はどう生きるべきかと考えた時に、突然大それたことなどはできるわけもなく、ただ、毎日、一歩ずつ、善き方向へ向かうことくらいしかできないだろう、と考えています。
何かを成し遂げるためには、兎にも角にも動くことが大切で、それも急激に、怒涛のように行うのではなく、小さな何かを積み重ねていく、そのことしかないと強く思います。
願わくば、小さな何かをたゆまず続ける力を失わずに、一年を過ごせますよう。
writer ライター
野原こみち
熱しやすく冷めやすく、興味の対象が移ろい易い性格ですが、小さな頃から本だけはずっと手放せません。古本屋は、多くのお店を巡るよりも、贔屓のお店に徹底的に通いつめる派。新刊を扱うお店も同じく。図書館は居心地重視。最近は南米の文学作品、幻想小説を偏愛気味です。