知っていると言うこと

岡野伸行|2024年3月25日

手の中に収まるデバイスが定着してからと言うもの
「知っていると言う事」の価値がいよいよ低くなっていると感じる。
知っている=知識ではないのだと、最近強く思うのだ。

学校で教育を受ける子どもたちを見ていても、それを強く感じる。
我々が子供の時はまだその価値が高かったような気がする。
しかし人間が脳みそに刻み込める量よりもはるかに多くの情報を手の中だけで「知ること」ができてしまうのだ。

私は魚釣りが趣味であり仕事でもあるわけだが、
こう言った類の娯楽において「知っていること」は体験とセットで初めて輝きを持つ。
「こうやったらあのサカナが釣れる!」「あのサカナは〇〇と言う名前だ」と言うことを知っていても、
釣ったと言う体験があって初めて趣味としての価値を持つと言うこと。

また自らの命を守る局面においても「知っている」と言うだけでは何も意味を持たない場合が多い。
例えば大雨。

川遊びをはじめとした野遊びの経験があれば感覚的に「これはやばい」と気付けるもの。
しかしそれがなければ「避難勧告」をはじめとした指示が出るまで動けない。
東北や北陸での大きな災害、その時映し出される「避難所」の映像を誰もが見たことあるだろうが、
人口密度が異常な東京でニュースの中の避難所の秩序が保てるだろうか?
そもそも学校の体育館に入りきれるわけもない。
経験したくはないことであるが、シュミレーションは大いにしておくべきで
「避難所の場所」を知っておくことに、たいした意味はないことを肝に銘じておきたい。

東京で万が一大災害が起きた時、食料はあっという間に尽きるだろう。
我が家は夫婦それぞれが地方に実家があるので3日のうちにどちらかに脱出するつもりだ。
無論、残って支援を続ける可能性もある。
しかしそれは自らの食糧をはじめとした安全が確保できていてこそ。

しかし手のひらに収まるデバイスを否定する気もさらさらない。
「知る」の部分はデバイスに任せて、その分空いた脳みそのスペースを体験による知識に使えばいい。
デジタルやAIが進むほどにアナログや愛が輝きを増すと思っている。

writer ライター

岡野伸行

岡野伸行

1977年広島県生まれ。さかな検定2級
西中国山地の麓で育ち、魚釣りが日常にある幼少期を過ごす。
大学では水産学を学び、魚が日常にある生活を送る。
大学卒業後は釣り番組の制作会社で、釣り人が日常にいる日々を過ごす。
2023年に独立し、H.I.T. FILMSの屋号で活動開始。
商業的ではなく作家性のある釣りの映像作品を制作。
釣りを人生で一周し、現在は冒険的なフライフィッシングを好み、
釣り旅のことばかりを考える毎日を送る。
H.I.T. FILMS
https:/hitifilms.jp
writer ライター
岡野伸行
1977年広島県生まれ。さかな検定2級
西中国山地の麓で育ち、魚釣りが日常にある幼少期を過ごす。
大学では水産学を学び、魚が日常にある生活を送る。
大学卒業後は釣り番組の制作会社で、釣り人が日常にいる日々を過ごす。
2023年に独立し、H.I.T. FILMSの屋号で活動開始。
商業的ではなく作家性のある釣りの映像作品を制作。
釣りを人生で一周し、現在は冒険的なフライフィッシングを好み、
釣り旅のことばかりを考える毎日を送る。
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