独り言が今までなかったわけではない。
むしろ、ひとりでいるからこそ
悪態をつけることもあるわけで。
ただし、家の中限定で。
人一倍「気にしい」な自分は
外にいる時や多勢の中での独り言などは
もってのほかと思っていた。
さらに言えば年寄りの専売特許と思う節もあった。
近所でよく顔を合わせるニャンさん。
ここ数ヶ月見かけないので心配していた。
結構な年齢だし、極寒の季節に耐えられないのでは。
ご飯にありつけていないかったのかもしれない。
ボスと喧嘩をしてこのあたりの出禁になったか。
はたまた病気にでもなっってしまったか。
嫌なことばかり想像してしまう。
ところが、つい先日。
いつもの場所にニャンが。
人目も憚らず、出ていました。
「いたねぇ!」と。
すごく大きい独り言。
昨年よりも確実に年寄りになった自分。
「気にしい」は一生続くのだろうけど、
小さいことの壁は自然と、そしてある日突然、乗り越えるのだな。
writer ライター
中館慶子
北海道生まれ。
仕事でもプライベートでも、どっぷり活字と深い仲。
よく食べ・よく飲み・よく眠り、
合間を縫ってはホットヨガでツリーポーズ。
走ることも大好きで、夢は、いつかはフルマラソン!
わくわくする場所は海と本屋さん。
仕事でもプライベートでも、どっぷり活字と深い仲。
よく食べ・よく飲み・よく眠り、
合間を縫ってはホットヨガでツリーポーズ。
走ることも大好きで、夢は、いつかはフルマラソン!
わくわくする場所は海と本屋さん。