なんか、生えてきた

aco|2023年5月30日

春のはじめ。
ラジオで「都会の小さな庭でもコンポストで肥料が作れますよ」というお話しが流れてきて、
思わず聞き入ってしまいました。

実家の畑にあるコンポストはひとかかえもある大きなもので、日々の生ごみを入れ続けていました。
子どもの頃生ごみを捨てる際は、息を止め、(中は恐ろしいことになっているので)
なるべく見ないようにして素早く生ごみを入れ、蓋を閉じていました。
そんな印象が強いので「都会でコンポストなんて!」と大変驚いたわけです。

聞くに、ダンボール箱にヤシガラを敷き、生ごみを入れ、
時々かき混ぜればOK…ニオイもあまり気にならないとのこと。
恐る恐るやってみることにしました。

自分の場合はたっぷり土の入った大きな大きな植木鉢があったので、それを使うことに。
穴を掘って野菜くずや果物の皮などを投入し、上に土をかぶせると、
まだ寒い時期でしたからニオイやコバエの心配もなく、まずは一安心。
2週間ほどで生ごみが跡形もなくなっていることに感動しました。
燃えるゴミも以前の三分の一以下になり喜んでいたある日。

…なんか、生えてきた。
それは、みるみるうちに茎を伸ばし葉を広げ、我が物顔で風にそよいでいます。
どこかで見たことがある葉っぱだなぁ…と土を掘ってみると、ありました、ジャガイモが。

そのままおいておくわけにもいかないので、プランターに移植することにしました。
親芋付きの芽と、試しに芽かきをした芽も植えてみました。

さぁこれでまたコンポストとして使えるわい、と思っていると、また芽が出てきました。
これは見たことがありません。
茎が真っ直ぐでしっかりしていて、葉っぱがギザギザしています。
なんだろう…と食べたものを思い返していくと…多分「金柑」です。
おぉ、金柑が庭で採れるかも!と期待を込めてこれも育てることにしました。
…と、ここまで書いてネットで金柑の芽を調べると、どうも違うっぽい。
早くも夢破れたり。
そして今大切に育てているこのこ誰の子。

ともあれ、植物の生命力ってすごいですね。
気温が上がってきたので、コンポストは蓋つきのものに替えました。

writer ライター

aco

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長野県は飯田市で生まれ育ちました。その後は三重県やイギリスなどで数年間生活し、現在はアロマセラピストとして、吉祥寺で個人サロンを経営しています。大好きな吉祥寺での生活や、奥深い香りの世界、日々のトリートメントへの想いなどを綴って参りたいと思います。最近無性にトランポリンをしたいのです。どこかにトランポリン場がありましたらご一報下さい。

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