今年になって初めての散髪。
4日前に予約したところ、すぐに近所の魚屋さんにお願いして、お土産を準備していてくれた。
福岡魚市場で仕入れた富山湾産シラスに三枚おろしの鯖、
市場で作られた魚を丸ごと使った天ぷら…酒呑みのバアちゃんらしい発注に、
瞬間的に日本酒が脳裏に浮ぶ…嗚呼!
バアちゃん、生涯現役の85歳!
昨年末に全国理容組合から表彰された。
賞状を持参された方に、賞状より焼酎の方が良かったと…
高校卒業前に、100歳で畑で横になってそのまま天国に召されたバアちゃんのお袋さんを交えての三者面談で、
保育士になりたかったバアちゃんに
『子供と遊ぶ仕事やらしてどげんすっとで、ちゃぁんと手に職を着けんといかん』と諭され、
18歳から家を出て小倉の専門学校に。
それから福岡の中心、天神にあるバーバーへ。
20人位の職人がいる店は繁盛していて、航空会社や大手のドリンク会社の社長さんからご指名を請けて10数年、
いまの店を任される事に…それから40数年…今でも全国から天神当時のお客様が福岡に来た時はカットに立ち寄られる、
お酒をぶら下げて…60数年が過ぎても目も手も衰えず、グラスを傾け、
明日のお客様の頭を思い描き、作戦を練る日々…
最近では、前夜呑み過ぎて寝坊してシャッターを開けると、人だかり。
口々に、ほらやっぱり呑み過ぎやったバイ、とガヤガヤ。
みんなから愛されとるっちゃねぇ?。
土産を持ち帰り、改めてお酒を買ってお祝いに。
バアちゃん、いつまでも元気で、みんなの頭ばかっちゃんしゃいよぉ?!
writer ライター
多羅尾 伴内
酒と旅と歌をこよなく愛し、
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて