朝8時半、福江港着岸。
特段の計画も予定もなく、
携帯で調べたキャンプ場を目指し、ペダルをこぎ出した。
すぐに気がついたことは、坂が多いだろうな…そのことは港に戻るまで続いた。
とにかく繰り返し、長短いわず訪れてきた。
坂バカのチャリダーであればまだしも、
重装備の初老の男にはツライ…長ーい坂道の8割は押して歩いただろう。
1時間以上要した峠道は、地元の方から唖然とされた。
それでも、いま目を閉じれば心ときめく豊かな自然美たちが甦る。
コバルトの海、遠浅の白き砂浜、
空の広さとその空に漂い飛ぶトンビたち、
海から次々に産まれ出る雲たちの造形美、
そして太陽が沈んでからの赤銅色に焼けた空…
そして星たちの煌めき…
それらは真夏の太陽に焼けただれるまで鍛えられた身体と心を大いに癒やしてくれた…
キャンプ場を去る時、チャリのペダルに足をかけたその時、
トンビが眼前まで飛んできて挨拶してくれた。
心が通い合っていたことを確信した…
writer ライター
多羅尾 伴内
酒と旅と歌をこよなく愛し、
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて
それらが焚き火とともにあれば、千夜一夜の話を紡ぎ出す…
そんなステキな話をお伝え出来れば…遥か九州の地より、愛を込めて