今回、私事の日記で失礼します。

夫を山で亡くして3年が経ちました。
どうしてもあの日、あの時間、あの場所のことが
頭から消えず、足が向かなかった3年間でした。

しかし、なぜかこの日は自然と気持ちが山へ向いたのです。
あと数日で3年目の祥月命日が来ることもあってでしょうか。

この日は平日という事もあり
いつもの賑わいはなく、静かに山へ迎えました。

同じ時刻のバスで登山口の峠まで行き。
あの日と同じように身支度を整え
一歩づつ、思い出をかみしめるように登ります。
途中の霜柱や、落葉の色合いもあの時と同じ。

そして、最後に二人で休憩した小さなテラスからの景色もあの日と同じ。
眼下に相模湾が穏やかな表情を見せてくれていた。

そして、夫が倒れた場所。
流石に胸が熱くなり、数名の登山者の方に道を譲った後は
これまでの思いを存分にあらわにして、小さな花を手向ける事が出来ました。

山頂からは素晴らしい富士山の景色を拝む事も出来、
苦しかったこれまでの日々が少し吹っ切れたような気分になりました。

そして、心から思ったのです。
一緒に過ごした日々は何一つ消えたりしない。そして、
その人を想う気持ちが故人の魂に寄り添うことなのだと。

心が穏やかになり、そして何か温かいものが生まれたようで
急な下り坂も楽しみながら下山することができました。