あしたがある

こにし あい|2023年5月15日


こども食堂の活動、こどもの味覚教育とこどもの食に携わってきた私が、
思い至った仕事が学校給食調理員でした。
こども食堂で「昼にしっかり給食を食べてくれるから安心なの。」
仕事帰りのお母さんから聞いたその言葉が心に残っていたことも一つありました。

4月から都内の区立小学校の給食室での仕事が始まりました。
日々の仕事は体力勝負であり、ミスの許されない
(どの調理場でも同じですが)緊張状態が続き、
昼の休憩で息をついた時にはクタクタです。
食後は休む間もなく片付けに入り、終了時にはげっそり。。。

帰宅後パタンと寝て夜に目が覚め、夕飯らしきものを食べ、
また寝て(まだ寝られる)翌朝には出勤。
指示通りにできない自分に対して、落ち込む毎日です。
それでも、給食が美味しくて、自分でも驚くほどパクパクとよく食べられます。

学校給食の食材は当日に入荷され全て手作り、
うどや蕗など春の旬の食材も使われ(皮剥きは大変でした・・・)
調味料は最小限で、出汁は鶏ガラ、豚骨、カツオからとります。
乾物も当日に戻すため、支度は早朝から始まります。

仕事は厳しく続けるのが不安になる日もあります。
今日うまくいかないことがあっても、あしたがある。
明日も続けよう。
1日、1日、そう思えるのは、
校内で聞く、「お腹すいた〜。今日の給食は何」
「おーやった。今日は〇〇だ」と廊下からの声。
会った時に「ありがとうございます」の声や、給食室を覗き、手を振る子がいること。
プラス、家族と友人たちから、就職祝いをしてもらい、励まされたことにあると感じます。

それに・・・給食の献立表を見て楽しめる50代も貴重かな・・・と思うから。

追記:
学校給食の目標は学校給食法で7つの目標が掲げられていますが、
主に、成長期にある児童・生徒に栄養バランスの取れた食事を提供し、
心身の健全な発達を図ることにあります。
そして、給食の提供は厳格な基準に従い衛生的で安全に調理され、
献立は、地産地消・伝統的な食文化を理解する上でも多種多様で栄養価に優れています。
海外で子育てをした私の視点ですが、日本の学校給食は世界に誇れる豊かで恵まれた、
日本人の食への思いを象徴する食事と言えると思っています。

writer ライター

こにし あい

こにし あい

さる年生まれ
ジョージア州→カリフォルニア→ミシガン、米国期間限定生活後
東京で暮らし。モスクワ→ふたたび東京
元料理研究家の嗅覚で、美味しいもの探す日々。
料理の感性を磨ける食べ歩きと、出会った味を再現するのが好き。
writer ライター
こにし あい
さる年生まれ
ジョージア州→カリフォルニア→ミシガン、米国期間限定生活後
東京で暮らし。モスクワ→ふたたび東京
元料理研究家の嗅覚で、美味しいもの探す日々。
料理の感性を磨ける食べ歩きと、出会った味を再現するのが好き。
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