変わりゆく豊洲

より快適な暮らしを目指して

2016年11月に開業予定の豊洲新市場

開発が進む有明エリア

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、急ピッチで開発が進む豊洲・東雲・有明エリア。
昨年は、豊洲西小学校の開校、シビックセンターが完成した。いよいよ今年11月には、豊洲新市場がオープンする。また豊洲5、6丁目、有明エリアの開発も進行中だ。この日々変化する豊洲エリアを活動の基盤とされる江東区議会議員の鈴木綾子さん、にしがき誠さんに「豊洲の未来」について聞いてみた。

区行政に関わる原点

鈴木さん:
私は小金井市出身で、就職して江東区に移り住みました。猿江・潮見を経て11年前に豊洲にマンションを購入して、以来ここに住んでいます。当時の豊洲は、周辺には建物などほとんどありませんでした。建設中のものが多く、まさにこれから発展していく、将来の希望が持てる場所だと感じていました。
また、保育園や小学校等のインフラ整備が重要であると感じていました。2007年に、「江東未来会議」が開かれ、江東区の新しい基本構想の策定にあたり、これからの江東区について提言する公募委員になったことが、私が区政に関わるようになったきっかけです。

私は民間企業に勤務しておりましたが、その当時から「職場における女性の活躍」や、「働く女性の仕事と子育ての両立」といったテーマに強い関心を持っていました。しかし、実際に物事を変えていくためには、政治の世界で社会の枠組みを変える必要があると感じ、大学院で政治について学び、その後区議会議員に立候補しました。

西垣さん:
私は豊洲に来て11年目になります。生まれは大分県ですが、父親の転勤で、大分、徳島、大阪、静岡、熊本などを転々とし、大学進学で東京に移り住みました。
私の政治の原点は、小学校のPTAです。子供が豊洲北小学校に通っていた時、開校初年度の運動会で当時の校長先生とご縁をいただき、その後PTAの会長職に就くことになりました。この地域はマンション購入などにより移り住まわれてきた方々多く、当初は意見の集約にとても苦労しました。

四苦八苦しながらも6年間御役目をいただき、PTAを通じて達成できたことも数多くありました。一方で予算の執行をはじめ、行政でなければできないことも多々あると感じていました。そのため、政治を通じて豊洲の街づくりに貢献したいと考え、立候補しました。

2015年4月開校の豊洲西小学校2015年4月開校の豊洲西小学校

豊洲エリアの魅力

鈴木さん:
住環境の良さが魅力です。豊洲運河、晴海運河、東京湾など水辺を中心とした羨望に恵まれています。公演も、豊洲公園をはじめ美しい公園が整備されています。
街づくりの過程が見えることも豊洲の魅力の一つです。変化する様が、目に見えてわかるという街は、日本の中でも、多くはありません。少子高齢化といわれていますが、この地域は人口がこれからも増えていく見込みです。街づくりの醍醐味や、ワクワク感が街にあります。

西垣さん:
新しい街、古き良き街の二つシーンがあるということが魅力です。豊洲1丁目や4丁目には古くからお住まいの高齢者の方々が多くいらっしゃって、町会を中心とした強い繋がりが残っています。夏には神輿担ぎで500人の担ぎ手が集まります。祭りの前は泊まり番といって、徹夜の交代制で地元の御霊を守るといった行事も行っています。そういった人情味あふれるシーンが豊洲にはあります。
一方で、豊洲には外部から移り住んでこられる若い方々も多くいらっしゃいます。これから住民と行政が一丸となって街づくりができる、希望に満ちた新しい街です。

鈴木さん:
豊洲は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催の中心地です。開催に向けて、古くから豊洲地域にお住まいの方も、また新たにすまれる方も、一緒になって未来を作っていることが出来る街です。豊洲のお祭りや神輿担ぎなどの地域のイベントをきっかけに、「自分でも何か貢献できることがないか」と思うことができる、また、誰もが発言のチャンスがある街だと感じています。

「ゆりかもめ」から見た豊洲「ゆりかもめ」から見た豊洲

東京オリンピック・パラリンピックに向けて

西垣さん:
開催を見据えて観光客が増加しています。豊洲の治安が悪化するといった事態は必ず避けなければなりません。交通面では、都心と臨海副都心を結ぶBRT(Bus Rapid Transit)が計画されていますが、開通後は銀座方面から直接豊洲新市場に行くことができますので、お客さんや観光客の方がそのまま豊洲を経由せず別のエリアに行ってしまうことを懸念しています。地元豊洲の商店街の皆さまの魅力をさらに発揮することで回遊性を持たせ、豊洲新市場にお越しの際は必ず豊洲にも来ていただけるような街づくりが今後の課題でもあります。

鈴木さん:
大会成功はもちろんのこと、大会閉幕後のいわゆる「オリンピックレガシー」をどうやって引き継いでいくのか、というのも大事なことです。オリンピック後も「オリンピックをきっかけにすごくいい街になった」と、住民の皆様に思ってもらえるような、豊洲エリアを目指さなければなりません。

子供たちからお年寄りまで ~人情味あふれる街へ

鈴木さん:
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの中心地として、江東区は「スポーツ人情の熱いまち」というキャッチコピーを掲げました。本大会をきっかけに、住民の皆さんと一緒にいい街をつくっていくという動きを盛り上げたいと思っています。新しい住民の方々が、お祭りなどの地域イベントをきっかけに、地元の町会・自治会などをはじめとした、まちづくり活動に積極的に関わって頂けるような、人情味あふれる雰囲気を作っていきたいですね。
さらには、働いている世代のワークライフバランスや、地域で助け合って子育てや高齢者方の見守りなどができる街づくりをしたいですね。お子さんも育てて、地域とも連携できる共通部分で未来を作っていきたい。いろんな垣根を越えて住みやすい豊洲を作っていきたいです。

西垣さん:
現在豊洲にお住まいの方は核家族が中心ですが、10~20年後は大きく変わってくることが予測されます。お年寄りを敬い大事にする社会、お年寄りに優しい街づくりが求められます。そのためには子供やお年寄りを含めた街づくりを醸成していく必要があります。地元豊洲の老人会(寿会)では小学校を訪問して、小学生向けにけん玉やベーゴマの体験学習を実施しています。そのような取り組みが広がっていくように、私たちが潤滑油となり推進していきたいと考えています。
何よりも、そんな地域コミュニティを作っていきたいです。


対談後記

この豊洲エリアのイベントでは、必ずといっていいほどお会いするお二人だが、こうしてじっくり、お二人揃ってお話を聞くことは初めてだった。豊洲エリアの開発による利便性の話が中心と思いきや、お二人が共通にお持ちの目標は、「子供からお年寄りまで安心安全に暮らせることをベースにした、地域社会のコミュニティ作り」だったことに少々驚いた。お祭り事や催事を大切にし、日々の生活の中で子供もお年寄りも一緒になって楽しめる快適な地域コミュニティの姿を強く目指されている。その過程で文化や歴史が作られるということだ。我々も、お二人の今後の活躍をしっかり応援したい。


鈴木綾子さん

江東区区議会議員
鈴木綾子
平成9年成城大学卒業後、(株)NTTドコモ勤務。
働く若い世代を代弁する女性議員が不在、という江東区議会の構成に問題意識を持ち、在側中に早稲田大学大学院で政策を学び、平成23年4月に江東区議会議員に立候補し、初当選。現在2期目。子育て・介護施策など、ワークライフバランス政策や湾岸エリアのまちづくりに注力。インターネットによる情報発信や、対話型の区政報告会「あやこ café」の毎月実施など、区政の見える化を推進。
2013年に地方議員の優れた政策・取組を表彰する「マニフェスト大賞」を受賞。全国の地方議員の党派を越えた勉強会の運営事務局や、高校・大学院などで講演活動、執筆活動などに取り組む。

にしがき誠

江東区区議会議員
にしがき誠
平成6年3月明治大学商学部卒業。
国内金融機関、外資系金融機関勤務を経て平成27年4月、江東区議会議員選挙、初陣で初当選。
主な活動の経歴は、江東区立豊洲北小学校初代PTA連合会会長。金剛禅総本山少林寺東京辰巳道院顧問。江東区青少年対策豊洲地区委員会育成部長。砂村囃子豊洲保存会会長。豊洲睦会員。牡丹町公園ラジオ体操会会員等。
活躍は多岐に渡る。
★平成24年11月3日「江東区政功労者表彰(教育関係功労者)」受章


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